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2009年7月22日 (水)

日食でしたが……。

夏休み中である。
とはいえ、サマーゼミ期間中ということもあり、ほとんど通常の授業日のように多くの生徒が登校している。
図書室で貸し出しもするので私も出校。

さて、最近一番の話題は何と言っても日食。
とは言え、例の日食グラスも買いそびれ、写真撮影の準備もせず、何気なく今日を迎えてしまう。
こりゃ何もできんなぁ、と諦めていたが、そういうグータラ人間にとっては好都合のお天気具合が後押ししてくれて、どうにか観察できてしまった。
分厚い雲が空を覆い(肉眼で太陽が見られるくらいに)、グータラ人間をアシスト。
貸出開始時間まで少し間があるので外に出てみると、おー、しっかり太陽の欠け具合が見てとれるではないか!

で、こりゃ撮影もできそうだ、と慌ててカメラを持ち出す。
本来太陽を撮る場合は、強すぎる光を抑えるための減光フィルターを用意する必要があるわけだが、雲が天然のフィルターになってくれるので撮影可能かと。
で、どうにか日食がわかる程度には撮れました。
とりあえず「ひびコレ!」に1枚載せておいたので、ぜひご覧あれ!

まったく予期していなかった収穫でちょいとウキウキしていたので、図書室に来た常連に訊いてみた。
「日食よかったなぁ、見たかー?」

生徒はキッと怖~い目でこちらをにらんで一言。
「ゼミの授業中です!!」

……失礼しました。浮かれておりました。
せめて写真でお楽しみください。

2009年7月18日 (土)

これでいいのか大学入試!

さて、今日をもって1学期が終了、夏休み突入である。
課題を提出していないと言って青ざめる諸君も一部おられるようだが、だいたいにおいて皆楽しそうだ。
図書室でも夏休みに向けて大量に本を借りていく生徒が目立つぞ。

それにしても、楽しそうにはしゃいでいる君、君は高3、受験生ではないのか?
受験生に夏休みなどにゃいのではにゃいか?

「推薦、とれるから、もうOK~」などとへらへらしておる。

1学期の定期考査も終了し、外部大学の指定校推薦狙いの受験生はだいたいの状況が見えてきている。
特にある程度成績の良い生徒は、他の生徒の動向から、自分が望んでいる推薦をとれるかどうか、だいたい分かってしまう。
あの子は一般受験だし、あの子は他の推薦狙いだし……、という感じで、ライバルがその大学を狙っていなければほぼ内定という感じだ。

しかしまだ1学期だぞ。
そんなに簡単に大学が見えてしまっていいのか?
何か釈然としないものを感じる。

「だって1年の時から真面目にコツコツやってきたんだからー、いいじゃない!」
そう言われれば確かにそうだ、分からないではない。
でも何かねー。

個人的な話、しかも随分昔の話で恐縮だが、私は一般受験組。
私の高校には、私の志望する大学からの指定校推薦は来てなかった。
それでも2月、3月まで必死に勉強、一般入試でどうにか合格できたのだが、なんとその翌年から指定校推薦が来るようになった。
ひえぇぇ……(嘆きの声)。
しかも、その指定校推薦を使って翌年入学してきたのは、よりによってバスケット部の後輩……。
(今となっては信じられないかもしれないが、中高はバスケット少年だった)
そして偉大なる先輩の後を追って、私の所属していたバスケットボールサークルにまで入ってきおった。
「分かっているだろうが、お前が入学できたのはこの偉大な先輩が実績を作ったおかげだからな(?)」 などと卒業するまでネチネチ言い続けたのは言うまでもない。
まぁ、あの頃は若かった、今の私はそんな意地の悪い男ではない(という気がする)。

というわけで、そういうトラウマ(?)もあるのだが、教師たるもの、推薦だろうが何だろうが生徒の希望が叶うことを喜ばなければいけない。
そう、生徒の喜ぶ顔こそ教師の生きがいなのである!

「さーて、何してあそぼーかなー!」

……やはり釈然としない……。
きっと彼女はグァムあたりで遊びほうけ、香港あたりでショッピング三昧、ロイヤルホストあたりで食い放題するに違いない。
サイゼリヤではないぞ、ロイヤルホストだぞ。
許せん!
校長、あいつはけっこう悪いことしてまっせ、推薦しない方が賢明ですよ、などと無いこと無いこといろいろ告げ口してやろうか……。

教師の風上に置けない、意地の悪い男がここにいる。

2009年7月13日 (月)

返却願います

「先生、しばらく更新してないでしょ」

またチェックされてしまった。
一週間くらいいいじゃないか、それなりに忙しかったのだ。
先週末にはオープンキャンパスもあったし。
しかし、そんなことはお構いなし。
ビシビシ言いたいことを言ってくる。
定期考査も終わって、もう彼女たちには怖いものなどないのである。
テストが返ってきてヤケクソになっている、かもしれないが。

さて、学期末ということで、長期延滞者への督促を行っている。
延滞している生徒には、「早く返してねー」という優しい督促状を図書委員を通じて渡している。
それでもなかなか返却しない生徒が出てくる。
そういう場合は仕方ない、担任の先生を通じて指導してもらうことになる。
しかしそれでも返さない不届き者がポロポロ出てくる。
全く困ったものだ……、と愚痴も口をついて出てくる。

愚痴を聞いていた生徒曰く、
「先生、直接電話でもかけたら、『わかってんだろうなー、ふざけんなよー』とか」
「家まで行って、ドアに貼り紙してきたらどうですかね、『早く返せ! ただじゃ済まねーぞ』とか」
君たち、テレビの見すぎ。
タチの悪いサラ金の取立てだな。
まぁでも、あまりにも返さないと確かにそういう気にもなってくるわな。

ちょっと強面(こわもて)の、というのは失礼なので、ちょっと目つきの悪い、もとい、目つきの鋭い生徒を呼んで、ちょっとシメてきてくれ、と言ってみる。
「へい、合点承知」
本の装丁用のカッターに手を伸ばそうとする。
待て、待て、早まるなー。

などということを書くと、また本気にされてしまうので言っておくが、冗談だからね。
たぶん。

延滞している諸君、早めの返却をぜひ!

2009年7月 6日 (月)

宇宙制服

ただ今、定期考査の真っ最中。
夏休みに向けての最後の関門、である。
中学は7月7日まで、高校は8日まで。
試験が終わると七夕も終わる、という感じ。

七夕の笹飾りについては、公式サイトのNEWSでもすでに報告済みだ。
毎年ホールに設置された葉竹に生徒たちがいろいろな願い事を記した短冊を飾っている。
で、毎年笑わせてくれる(笑っちゃ失礼だとは思うのだけれど)。
これはレポートしないとな、と思い、数年前から目に付いた短冊を紹介させてもらっている。
それにしても、短冊が年々多くなっているような気がするな。
いいことなのか?
いずれにせよ、今年もなかなか楽しかった。
詳しくはNEWSの方に紹介してあるので、そちらをご覧あれ。

ところで、個人的に気に入った短冊は「たなぼた」と「現状維持」
■「たなぼた」―私も大好きである。
■「現状維持」―今がとても幸せということだろうから、これは最高ですね。

司書教諭としては読書ネタ、じゃなくて読書系願い事が見たかったところだけど、残念ながら今年は発見できず。
以前「一日一善、一日一冊」というのがあって、いいねぇと思ったんだけど。
ただ、よく考えてみるとこれって「願い事」なんだろうか、とちょっと疑問。
こりゃ「目標」だよなぁ。

さて、今日になって、その公式サイトについて生徒からミスを指摘されてしまった。
「先生、NEWSにあった『ウチュウセイフク』って何ですか?」
うん? そりゃ世界征服、宇宙征服っていう壮大な願い事のことだろう?
「だって、『宇宙制服』になってましたよ」
あら。
まずい、変換ミスだ、よりによってイヤーな生徒に見つかっちまった。
しかも、よりによってイヤーなミスの仕方だ。

「よっぽど『制服』が好きなんですねー」
「ヤダァー」
「そういう趣味なんだー」

やっぱりそう来たか。
ステレオタイプの反応しよって。
そんなの当たり前だろう、と開き直って逃げる。

いやぁ、参った参った、と同僚の先生にそのミスの話をすると、どうもその先生もすでに気づいていたみたい。
「でもミスじゃなくって、本当に『宇宙制服』っていう願い事なのかと思った」とおっしゃる。
そういう解釈はアリか?
「宇宙制服」とはどのような制服か?
ついちょっと想像してしまう。
いかん、趣味になってしまいそうだ。

(NEWSの方はすでに訂正済みです)

2009年7月 1日 (水)

へにょへにょ本

定期考査が近づいてきて、図書室の様子もちょっと落ち着いてきた。
放課後、自習する生徒はどっと増えたけど。
学校には自習室もあるのだが、図書室でも勉強熱心な生徒が励んでいる。
感心、感心。

さて、何を隠そう、本は紙で出来ている。
したがって水には弱い、とっても。
だが、うかつにも貸し出した本を水と仲良しにして、とんでもない状態にしてしまう生徒が毎年必ず何人か出てくる。
今日も今日とて、ひどいダメージを受けている返却本を発見。
ほとんど全部、へにょへにょ状態である。
おいおい、こんなになっちゃたのなら、ただ返さずに何か言ってけよー。

20090701

ちょうど梅雨の時季でもあるが、通学カバンに本を入れておいて、雨がカバンに浸入、本がふやけてしまう、というパターンが一番多いようだ。
まぁ不可抗力ということもあるだろうから、一言「すみませーん」とでも言ってくれれば笑って応えてあげるのだが、何も言わずぽいっと返されるとハラもたつわい。

「まぁまぁ、そう怒らなくても」
「コーヒーこぼされるよりはマシでしょ?」
「しょう油こぼされるよりはマシでしょ?」

常連の君たち、それは私を慰めているのかい?
だが「濡らす」ことを前提に比べられても、なるほど、とは頷けんわ。

そう言えば去年、いまだかつてないほどにふやけた(本の厚さが倍以上になっていた)本を返しに来た生徒がいた。
驚いて「どうしたの?」と訊いてみた。
「落としちゃったんですよー」
「どこに?」
「いやいやいや……」
「いやいやいや、じゃなくて、どこ?」
「あの……お風呂に……」

……まぁねぇ、お風呂で本を読むのが好きな人もいるんだろうけど、借りた本を風呂に持ち込むってのはねー。
仕方なく濡れてしまったというのとは、ちょっとわけが違うよなぁ。

「まぁ、同じただの水ですし、突然の大雨で濡れてしまったとでも思えば、諦めもつきますよねー」
そうだねー、って、自分で言ってんじゃないよ!!

皆さん、本を傷めてしまった場合は、叱らないから(特別な場合を除いては)ちゃんと報告してくださいねー。