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2009年12月24日 (木)

めりくり

冬休みに突入しました。
とはいえ、今日までウィンターゼミ期間ということで学校は賑やか。
巷はクリスマス・イブで浮かれているというのに、勉学に勤しむとは素晴らしい心がけだ!
(渋々やっているんだ!などと言わないように)

さて、そういうことなので図書室も開けていたのだが、もう夕方になり静かなもの。
受験を控えた高校生はまだまだ頑張っているけれども。
まぁクリスマス・イブということもあるので、ちなんだ本を紹介しようかと。

先日生徒と話していて、意外と知らない者が多かったのでまずこの本を取り上げましょう。
『サンタクロースっているんでしょうか?』

20091224a

分類としては「絵本」になるのかもしれないけれど、内容は1987年9月21日の「ニューヨーク・サン新聞」の社説を訳したもの。
バージニアという8歳の少女の「サンタクロースって、ほんとうに、いるのでしょうか?」という問いに、新聞社の記者が社説で回答。
いまではこの社説が古典として扱われるほど有名になって、この時期にはいろんな場所で語られているというすぐれもの。

どんな回答だったかは、読んでのお楽しみということで。
私のように心の清らかな者であれば、大人であっても涙がこぼれることでありましょう(一部疑惑あり)。
いずれにせよその意味するところは結構深いものがあり、信ずる心の大切さを再認識できるようであれば、あなたも幸せなクリスマスを過ごせるでしょう!

ちなみにウチの息子(小4)がすっかりサンタを信じなくなってしまい、失望と淋しさに落ち込むあまりこれを取り上げたということは、…………ないこともない。

さて、もう一冊は個人的なお気に入りを。
数年前に出された、写真(吉村和敏)と小説(石田衣良)で構成したクリスマスブックで、毎年クリスマス近くになると必ず見たくなるすぐれもの。
『SILENT NIGHT』

20091224b

小説の方は数ページほどの短編なのでちょっと置いておいて(石田先生、ごめんなさい)、とにかく写真が素晴らしい!
吉村和敏氏が18年間に渡って撮影し続けたカナダのクリスマスの光景をまとめた写真集。
ちょっとまずいかなぁと思ったのだけれど、ちょっとだけ何気なく(でもないが)開いたところの写真をご紹介。
とにかく幻想的で叙情的な写真に溢れている。
傑作。
ろまんてっく好きな人はぜひご一読あれ。

ということで、今年ももうすぐ終わり。
学校も来週からは閉鎖期間に入るので、まったり図書室も今年はここまでですね。
また来年もよろしくお願いします!

ではでは。

2009年12月14日 (月)

12月の入試模様

定期考査終了。
お疲れさまでした。

さて、先日大学の推薦入試面接で失態を演じてしまった生徒。
一応ご報告しておくが、めでたく「サクラサク」だったとのこと。
あの冬の日本海のような寒々しい空気はすでに彼方に吹き飛び、辺りは春爛漫。
大丈夫だ、とこの場で太鼓判を押した手前、散ってもらっては困るわけで、ほっとしたわい。

よほどのことがない限り大丈夫とは言ったが、何しろ記憶がすっとんでいるというのだから、とんでもないことをしたかもしれないわけで。
いきなり面接官の前でへそ踊りを始めたとか、そういうアホなこともやりかねないわけで(彼女なら)。
何事にも「絶対」ということはないわけで。
なので、とにかくよかったよかった。

それにしても、まだ12月なのに続々と合格者が出ているみたいだな。
その生徒の周りだけでも、具体名は控えるけれど、東京六大学とかトップクラスの女子大とか某薬科大とかとかとか……、なかなか難度の高い大学に続々と。
それは喜ぶべきことではあるのだろうけど、一般入試組の面々の気持ちはいかがなものか。
私も一般入試組だったので、分かる。
焦るし、キツイだろうなぁ、ほんと。

まぁでも体験してきた者としては、神経すり減らしながらも最後の最後まで受験勉強やり通したという、その事実が一番の糧になったと思っている。
結果は別として、そのキツイ体験が、後の生活の自信となるんだな。
だから一般受験組には、中途半端にならずにギリギリのところまで自分を追い込んでやり通してほしい。
応援してます(応援だけで何も出ませんけど)。

それにしても、全く自分を追い込もうとしない受験生もいるな(ここに)。
相変わらず緊張感のない高3生は、今日も今日とて友だちを追い回して遊んでいる。
小学生か、コイツは?
中学生たちがこれを標準と誤解してしまってはいかん。
臭いものにはフタをしなくてはいかん。
どこかに隠しておく場所はないものか……。

とにかく、イレギュラーでない受験生の諸君、最後までやり通そう!

2009年12月 7日 (月)

試験直前です

明日から第4回定期考査に突入。
図書室でもたくさんの生徒がテスト勉強、最後の追い込みに勤しんでいる。
感心、感心、がんばりたまえ!

……それに引き換え、図書事務室でたむろするこやつらは一体なんなんだ?
いくら「まったり図書室」とはいえ、この時期にこのまったり感はいかがなものかと。
緊張感のかけらも見られず、おしゃべりに勤しんで、いや興じておる。

それでも先日、高校生は日本史の問題の出し合いをやっていたな。
よしよし。
と思ったら、近くにいた中学生に先に答えられちゃった。
だめじゃん!
「お姉さんはわざと先に答えさせてあげているのよ」などと言い訳していたけど。
……うそつけ。

だいたいこの生徒はどうも品のない言動が目につく。
許せんな。
例えばこんなことを言っていたな。

「鼻つまってる時はメンソレータムのリップクリームを鼻の穴に当ててくるくるって回せばぐりぐりって入っていってスーと鼻が通る……と思うのよ、私はやったことないけどね」
……やっているな、間違いなく。

「ホントにないから。眠い時に両目の周りに八の字に塗りたくったことはあるけど。なんてね、うそうそ、そんなことしてないから」
……やってる。ぜんぶやってるな、絶対。

しかし面白いからつい書いてしまうが、これがウチの学校の標準だと思われてしまったら問題だ。
これは例外です。
イレギュラーです。
まぁ友だちから「オヤジ」と呼ばれるような存在なので特異種として無視してください。

オヤジィ、もう少し品良くお願いいたします。
皆さん、テストがんばりましょう。

2009年12月 1日 (火)

師走です

いやぁ。
とうとう師走でございます。
この一年もあっという間でした、と言わずにはおられないのは私のトシのせいでせうか。

さて昨日の昼休み、ちょっと席を外し戻ってみると、図書事務室の一角にどんよりと重い空気が沈滞している。
何だこの冬の日本海のような寒々しい空気は……?
と見ると、高3生が一人、脱力しきって座っている。
貞子か?(分かるかなぁ)
さ、寒い。
かかわると何か祟りがありそうなので、触らずにその場を離脱する。

しばらくしてその生徒の友だちがやってきて、笑ってちょっかいを出している。
聞いてみたところ、どうも前日に受けた指定校推薦入試の面接がメチャメチャだったようである。
メチャメチャでムチャクチャでボロボロだったようである。

どうやら口頭試問はないということだったのに、いざ臨んでみると「酸と塩基のあーたらどーたらは……」などと突然問題を出され、その瞬間ブチッと回路が切れたとのこと。
完全に舞い上がってしまい、その後の記憶がない、何を答えたのか思い出せないというのだから重症だな。
舞い上がってとにかくベラベラしゃべりまくり、面接官から「そんなに焦ってしゃべらなくてもいいですよ」と言われたことは覚えているらしい。

その生徒のことを知っているだけに、舞い上がってパニックになっている様子を思い浮かべるとつい笑ってしまうのだが、まぁあまりあからさまに笑ってはいかんな(おかしいけど)。
とはいえ、やっぱり「いやぁ、やっちまったか」と笑ってしまいましたけど。
「そこで笑うかぁー!!」と非難されましたけど。

まぁ大丈夫だ。
何といっても指定校推薦。
校長が責任をもって推薦してくれておるのだ。
面接官から「おうちの家業は何ですか」と訊かれ、「かぎょうですか、カ行はカキクケコです」と平然と答えた先輩も合格しているぞ。
よっぽどのことがない限り、悪い結果が出ることなどない!

(なお、「よっぽどのこと」がどれくらいのことかは定かではない。
念のため。)

人間万事塞翁が馬。
なるようになるから(なるようにしかならないから)、心静かに本でも読んでいたまえ。