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2010年1月12日 (火)

あけおめ『船に乗れ!』

1月の12日にもなって「あけおめ」もないもんだろうとは思いますが、一応1年の初めということで、おめでとうございますです。

今日から新学期スタートです。
皆様楽しいお正月を過ごされたでしょうか?

私はと言えば、テレビドラマ「のだめカンタービレ」再放送のチェックに始まり、「のだめ」コミック全23巻を一家全員で読破し、大晦日は紅白も見ずにウラのBSフジで一挙放映していたアニメ版「のだめ」全編を皆で延々と見続け、挙句の果てに新作の「のだめ」映画も一家揃って見に行くという、ダラダラ生活を送ってしまいました。
ある意味、疲れた。
ほとんど「のだめ」見て、音楽聴いて正月は終わってしまった。
なんだったんだろう?

さて、私の正月生活など興味ないぞ、などと言うことなかれ。
これは今回の紹介本のための導入・前置き。

「のだめ」はほとんど音楽とのコラボレーションとも言える作品でファンも多いわけだが、音楽を扱っている小説というのも実に多い。
村上春樹などは小説内で音楽を効果的に使っており、「村上春樹の音楽図鑑」などテーマを音楽にしぼった本も数冊出ているくらい。
青春小説にもバンドや音楽クラブを舞台にしたもの数多し。
その中でも、昨年11月に第3巻が出て完結したこの作品は傑作!
藤谷治の『船に乗れ!』全3巻。

20100108

音楽大学付属校の音楽科を舞台に、苦悩するチェロ弾きの少年の成長を描きます。
第1巻だけ読むと明るい青春恋愛小説かと思うのだけれど、第2巻で思い切り混乱。
あまり書くとネタバレするのでやめておくけれど、なかなか深い小説なんですね。

「のだめ」ではないけれど、読んでいるとウズウズと音楽を聴きたくなります。
クラシックの基礎や薀蓄(うんちく)なども織り交ぜられており、クラシック好きな人はもちろん、あまり興味のなかった人でも何となく理解したつもりでおもしろく読めるのでは。

大人となってしまった者からすると、本当に思春期というのは難しくて楽しいもんだなぁ、などと感慨に浸ってしまったりする。
まぁでも、あまり深く考えずに楽しく読んでもらえばよろしいかと。

さあ、
楽しい読書の
時間デス。
(パクリました)