« 2011年9月 | メイン | 2011年11月 »

2011年10月27日 (木)

2週間だけど週間

前回私は注射を打たれるプロであって、打たれた針も1000以上、というようなことを書いた。
即、生徒から「先生、さすがにそれはウソでしょう!」などと誹りを受けた。
実はかなり適当に書いたわけで全く自信がなく、それじゃーちょっと真面目に数えてみようかと思い、指を折ってみた。
(ヒマ人め、と再び誹りを受けそうではあるが……)

すいません、私嘘をついておりました!
そんなに多くはありませんな、いくらなんでも。
半分にも満たないくらいかしらん。
それにしたって多いんだけど。
まぁ、書いているだけで(あるいは読んでいるだけで)、なんかあちこちがチクチク痛くなってくる気がするので、この話はこの辺りでやめときましょ。

さて皆さん、今日は何の日かご存知でしょうか?
正確に言うと、今日「から」何の日か、が正しいですかね。
関心を持ってこの日を迎える方もほとんどいないと思うのだけれど、そうです、今日から「読書週間」なのであります。
10月27日から11月9日まで、11月3日の文化の日を中心とした2週間。
皆さん、さらに読書に勤しみましょう!

と、それはいいのだけれど、この仕事を始めたばかりの頃、生徒から訊かれて答えることができず困ったことがあった。
「先生、何で『読書週間』なのに1週間じゃなくて2週間もあるんですか? おかしいじゃないですか!」
「うーん……何でだろうなー」
「二週間も設けるのだったら、『読書二週間』にしなきゃ駄目でしょー」
「おーいいねぇ、『読書二週間、読書に習慣!』なんてね」
「……おもしろくありません」
「い、いやいや、そーいうつもりでは……」

しどろもどろである。
あー、二週間あるんだなー、ということは昔から知っていたけれど、その理由など考えてもみなかったんですね。
まぁでも、確かに「なんちゃら週間」というのは、通常一週間ですなぁ。
で、その後調べてみたところ、昔読書週間のことを決めたお偉い方々が「1週間では惜しい」との声をあげ、それであっさり2週間と決められたらしい。
おいおい、そんなんでいいのかい?
いいんでしょうね、たぶん。

 

というわけで、読書週間です。
これが今年のポスター。
本の力を信じるのはいいのだけれど、この子どもはこの後絶対椅子から落ちて怪我をするだろうな、と余計なことを心配してしまうのは私だけだろうか?

みなさん、図書館へおでかけください。

2011年10月20日 (木)

注射嫌い

ただ今定期考査真っ最中。
生徒諸君はせっせせっせと勉強に勤しんでいる、あるいは諦めている。
いやいや諦めることなかれ、最後まで足掻けば道は開かれる‥‥‥こともあるぞ。

さてそんな中、教員はぞろぞろと会議室に向かい、インフルエンザの予防接種を受ける。
学園の方で集団接種の場を設けてくれている(有料だけどね)。
まだ流行っているわけではないけれど、用心用心。

それにしても注射ひとつ打たれるだけでけっこう皆さんバタバタしておりました。
「今までの中で一番痛いぞー、まだチクチク痛むぞー」とマジな顔で不安がる大男。
かたや「何だかまったく痛くなかったんだけど‥‥‥」と逆に不安がる血色良好男。
ま、人生いろいろ、痛みもいろいろ。

個人的な話をすれば、注射されることにかけては私はかなりプロである。
(なお、この後ややグロになるので気の弱い方はお読みいただかない方がよろしいかと)
何やらいろいろあって、もう軽く1000を超えるくらいの針を刺されてきたな。
もっとかな?
打つ方も人間なわけで、いろんな看護師さんがおった。

某看護師さまは、擬音入り注射を実践していた。
「じゃいくねー、ブスッ‥‥‥ちゅうー‥‥‥」
ふざけているんですよね、そうですよね?
まぁ分かりやすい擬音はまだいいのだけれど、採血中に「くぅーっ、く、くぅーっ」というような訳の分からない声を出す。
さすがに気になって何ですか、それ、と訊ねる。
「何か分かんないけど血が出てきてくれないのよー、詰まったみたいにー」とのこと。
あの、すごく怖いんですけど‥‥‥。

某看護師さまは、人の腕を注射針で縫ってしまった。
私の左腕から血液を採取しようとして刺した針が、何をどう間違えたのか分からないけれど、1センチほど向こう側から外へ出てきてしまった。
皮膚と静脈を縫いつけているような状態‥‥‥。
若い看護師さま(ほとんどウチの高校生と変わらないくらいか?)は「アァー!」と叫ぶ。
私は驚きのあまり、痛みを忘れ(本当はすごい痛い)しばし呆然。
看護師さま、あたふたしつつ、とりあえず注射針を抜き、痛いですか、痛いですか、痛いですか、と繰り返す。
はははー、痛いに決まってるだろー!
だが呆然状態が続いたため言葉にならず、ただ頷くのみの可愛そうな男である。
さらに可愛そうなことに、左腕の止血処理がやっと終わった後、結局まだ血を採ってないということで、右腕にもう一度針を打たれる始末であった。

まぁそんなわけでプロなわけなのだけれど、未だに注射は嫌だ、痛いの嫌だ。
今年から図書館で一緒に働いているおねーさんは何といってもうちの生徒大好きでよく出来た方。
例年予防接種は受けていないだけど、今年は受けたという。
「大事な生徒さんたちにインフルうつしちゃ大変だからね」と微笑みつつおっしゃる。

その通り!
それ、まさに私が今言おうとしていたことです(汗)!
あちこちでいろんな菌をもらってくる生徒からうつされちゃ困るから、なんてことは微塵も思っていませんからねー。
そうそう、すべては大事な生徒のためである!

斜めから疑いの眼差しを向ける生徒はこの際無視しよう。

2011年10月11日 (火)

どういったご関係で?

スマイルくんたちに仲間が増えた。
増えたのは良いのだが、問題が発生。
忌々しき事態である。(?)

とりあえずご覧あれ。

20111011

かわいい白いちびくまちゃん、どう見ても女の子。
さてさて、スマイルくんたちとの関係はいかがでしょう?
以下女子高生+1の妄想会話(一部脚色あり)。

「よかったねー、ちびくまくん、妹ができたよ」
「違うわよ、こっちの方が体大きいじゃん、お姉ちゃんでしょー」
「えー、でもやっぱり後から生まれてきたら妹でしょ」
「いや、歳の離れたお姉さんが海外留学から帰ってきたということではいかが?」
「あるいはちびくまくんと幼馴染の、隣の家のお姉さんということで‥‥‥」
「いいなずけだったりしてぇ」
「きゃぁー」

きゃぁー、とは何なんだ?
いやいや、ちょっと待った。
よく見るとこの女の子、着ているセーターがスマイルくんと色違いでよく似てるじゃないか!
もしやペアルック?
ま、まさかスマイルくん、加藤茶状態ではあるまいな?
きゃぁー。

諸説相乱れ飛びかっておりますが、あまり妄想たくましくすると問題が大きくなりそうなので曖昧なままにしておきましょうか。
ということで、ピンクちゃんもよろしく。
(また安易な‥‥‥)

2011年10月 4日 (火)

絵で選んでいいんです

もともと図書の紹介をするはずのブログだったんじゃないですか、全然そんな話出ないじゃないですか、手抜いてるんじゃないんですか?
どうも最近そういう苦情、あるいは「いじり」をしてくる生徒(と先生)が後を絶たない。
そうです、手を抜いているんですと白状してしまいたいのだがそうもいかないので、ちょっと本の話題を(といってもたいして変わらない気もするが)。

先日中学生が何やらうるさくしてるなぁと思ったら、ライトノベルズの表紙イラストの話で盛り上がっておった。
少年陰陽師の絵はいいねーとか、いやいやハルヒでしょーとか。
ちゃんとイラストレーターの名前を知っている者もいて、黒星紅星はどうのこうの、岸田メルはどうのこうの、とか。
まぁライトノベルズはイラスト込みで何ぼのものっていうのは何となく分かるけどね。
それでも驚くのはこんな会話。

「『黄昏色の詠使い』のイラストも竹岡美穂だよー、読んでみー!」
「あ、読む読む、絶対読む!」

へ?
イラストの好みで読む小説を選ぶのか?
話が逆じゃないのか、それはアリなのか?

「そんなのあたりまえです、先生!」
「本はイラストで選ぶに決まっているじゃないですか!」

そ、そうなんですか?
決まってたんですかぁ?
生徒は胸を張ってきっぱりと断言するのだが、イラストがいいから本を読むという関連性はやはり解釈困難である。

しかしそんな司書教諭に高3生はつっこみを入れる。
「でもそーいう先生だって中村佑介が好きで画集まで買ってるじゃないですか」
「‥‥‥‥‥‥」
おっしゃるとおりでした。
考えてみると、私もけっこう表紙で面白そうだとか思っちゃったりしていました。

最近の流行りのイラストレーターというと、カスヤナガトと中村佑介の両氏でしょうか。
カスヤナガトの本をちょっとピックアップするとこんな感じ。

20111004_01 

あー、あの絵かぁ、と思う方々も多いでしょうね。
一番のヒットと言えば『神様のカルテ』なんでしょうけど、1巻も2巻もずっと貸出中なんで写真は撮れんなー。
『植物図鑑』があったのも、タイミングよかったという感じじゃ。

で、先ほど話に出た中村佑介はこんな感じ。 

20111004_02 

これもまたご存じの方が多いのかと。
こちらも最近の大ヒット作『謎解きはディナーのあとで』が貸出中で予約も何人も入っている状態につき、写真は撮れず。
まぁそれでも皆さん、想像はつくでせう。

それにしても、お気づきかもしれませんが、二人の作風は良く似てますな。
巷でも「区別がつかない」とか「同じ人が描いていると思った」とか言われているけど。
確かに似ているのだけれど、個人的に中村佑介がお気に入りなので、画集も購入したし、新作の表紙が彼のイラストだと、うーん、読んじゃいますねー。
おっと、断わっておくけれど、画集を購入したのは売れ筋で評判も高い画集であるからであり、個人的な趣味とは関係ありませんから!お間違えなきよう。
ということで、何はともあれ中学生のことをとやかく言うことはできないことに気づくのであった。
ちなみに中村佑介の画集はこちら。  

20111004_03 

イラストだけの話ではなくて、本の装丁というのはとても芸術性が高く、奥が深い。
視覚はもちろんのこと、手触りや匂いに至るまで、六感に訴えかけてくる力の何と強いことか!

ということで生徒諸君、絵を見て本を選ぶこと、許可します!
(そんなの許可が必要なことじゃないでしょ!と怒鳴られそうだけど)
ちなみに今回紹介した、両氏のイラストを表紙にした何冊かの本ですが、中身も面白いのでご一読あれ!