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2012年2月 9日 (木)

たまには本の話でも

えー、相変わらずふざけた話ばかり続いていてちょっと後ろめたいので、たまには本の話を書いてみようかと。
というのも、先日(といってもちょっと前だけど)、毎年楽しみにしている「本屋大賞」のノミネート作が発表になったもんで。
何度も言っているように、「本屋大賞」は書店員さんたちの投票で選ばれるからなのだろうけれど、一般的な意味で作品に「ハズレ」がない。
好き嫌いはあるかもしれないけれど、この賞の選択はほぼ信頼してよいと思っている。
で、今回のノミネート作は下記のとおり。

『偉大なる、しゅららぼん』 著/万城目学(集英社)
『くちびるに歌を』 著/中田永一(小学館)
『ジェノサイド』 著/高野和明(角川書店)
『誰かが足りない』 著/宮下奈都(双葉社)
『人質の朗読会』 著/小川洋子(中央公論新社)
『ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち』 著/三上延(アスキー・メディアワークス)
『ピエタ』 著/大島真寿美(ポプラ社)
『舟を編む』 著/三浦しをん(光文社)
『プリズム』 著/百田尚樹(幻冬舎)
『ユリゴコロ』 著/沼田まほかる(双葉社)

以上、10作品。
毎年これが発表されるたびにちょっと不安でドキドキするのは、図書館に全部揃っているかどうかということ。
面白い本をしっかり選んできていたかを判断するバロメーターのようなもの。
今年は全部購入していました。
よかったよかった。

さて、大賞の発表はまだまだ先で、4月のことなのだけれど、今年はどうでしょうか?

20120209_01

エンターテインメントとして、スケールの大きさや完成度から言えば『ジェノサイド』でしょうね。
2012年度の「このミス」でも1位になったし。
同僚のある先生は「この10年くらいで一番面白かった」とまで言っていたし。
けれども巨人が勝っても面白くない、というのと同じで(一部ブーイングあるかもしれぬが無視)、これが選ばれたら当たり前すぎる気もしますな。
間違いなく面白いんだけど。

あと『ユリゴコロ』も今年ブームでしたね。
というより「沼田まほかる」ブームというべきか。
他の作品も面白いという噂だったので読んでみたけれど、うーん、個人的にはけっこうバラツキがあるな、と思うのですが‥‥‥。
ただこの作品はやはりすごいな、と思うので候補のひとつ。

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本好きの人間にとっては、古書店を舞台にした『ビブリア古書堂の事件手帖』も推したいところ。
文庫本からエントリーされるというのも珍しい(初めてかな?)。
三上延はもともとライトノベル作家なので、ライトノベルは図書館にたくさんあるのだけれど、実際読むのはこの作品が初めてなので申し訳ないが、これは本当に面白かった。
現在2巻まで出ているけれど、先がありそうなので期待大。

もう一つ、本好きとしては『舟を編む』もいい。
辞書作りを生きがいとする登場人物たちが実にかっこいい。
三浦しをんという人は、ものすごい取材力の持ち主だなぁといつも感心してしまう。
書店員が推す、という前提を考えるとこれもアリか?

さらに言えば『しゅららぼーん』にもがんばってほしい。
以前ブログの中にちょっと書いたかもしれないけれど、相変わらず万城目学はおもしろい。
「バカだなぁー」と言いながらついつい独特の世界に浸ってしまう。

おっと、すでに半分を推してしまった。
どれか一つに絞るのは困難だな。
それに、何でこれがノミネート作に入ってこなかったのかなーという本もあるし、あらためて思い出してみても、やはり面白い本はいっぱいあるな。
ほんとに。

ということで、図書館には全部置いてあるので、生徒の皆さんは借りにおいでー。