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2014年9月29日 (月)

日本語はおもしろいわけで。

文化庁が毎年「国語に関する世論調査」というのをやっておりますが、これってなかなか面白いので結果が公表されるのをいつも楽しみにしております。
日本人が国語について、どれくらい理解しているか、意識しているかを調べるわけだけど、なかなか時代を反映した結果が出ており、お役所の仕事ではあるけれど面白い。
もうほとんど生徒には認識されていない(たぶん)ものの、司書教諭はもともと国語の教員であるわけで(そーなんですよ)、そんな話題にも興味はあるんですよ、一応。

で、先日今年の調査の結果が公表されたわけだけど、今回は名詞や擬音に「る」や「する」を付けて動詞にする言い回しがけっこう浸透しているという件が話題になっていた。
たしかに「サボる」とか「お茶する」とか、もう定着してますよね。
その一方で「きょどる(挙動不審な態度をする)」とか、「ディスる(否定やけなす意味で使う)」などは若い世代に使用が限られ、いわゆる大人はほとんど知らない……らしい。

まぁそうなんだろうけど……司書教諭、ここでちょこちょこ使ってますねぇ(笑)。
何と言っても小心者、想定外の状況においてはすぐにきょどりますし。
ちょっと何かしくじったりすると、ここぞとばかり生徒がディスってきますし。
これらの言葉が登場する場面には、かなり頻繁に遭遇するわけであり、ネットではけっこうよく見る言葉だからついつい使っちゃいます。
まぁこのブログをわざわざ読んでいただいている方なら、そんな言葉でもおそらくご存知であろうかと……(強引)。

それにしてもこういった造語に対し、文化庁は「新しい言葉ができやすい日本語の造語力の一つで、語感がよく効率的に表現できるため定着している言葉がある」と比較的好意的な分析。
けっこう柔らかくなりましたねぇ。

さていつになくアカデミックな話題になってしまったわけだけど(いえ、決して悪いことではないはずなのだけど)、もう一つ日本語がらみで、これは笑ったこと。
最近配架になったばかりの『おかんメール』という新着本がある。
もうタイトルだけで笑えそうなのだけれど、中身もすごいです。
これは造語とかではなく、要するにメールの打ち間違いとか話がかみあわないといった理由から生まれる「おかん」がらみの笑い話を集めたものなのだけど、これが素晴らしい。
ちょっとだけ引用しちゃうと……

from:母
「今日はあなたの好きな豚がしょうが焼くので早く帰ってきなさい。帰り道には気をつ33628073」

“何が起こったの最後ww、結局帰って食べられるのは「しょうが」だけ?”というキャプションあり。
おかあさんのメール、確かにこういうのありがちかも……。
次に“オカアサンカワイイ”というメール。

from:母
「買い物に行くならついでにソースカッテキテネ。カタカナシカデナクナッチャッタヨ。カエッテキタラナオシテネ。」

いいですねー(笑)。
ひらがな入力に戻らなくなっちゃったというパターン、ありがちだけど伝えることばが微笑ましい。
個人的につぼったのはこれ。

from:母  「今日蛙をみました」
from:息子 「蛙に何かあったの?」
from:母  「何もなかったよ? どうかしたの?」
from:息子 「いや、いきなり蛙みたとかいうメールだったから」
from:母  「蛙はみましたよ」
from:息子 「だから蛙に何かあったの?」
from:母  「何もなかったよ?」
from:息子 「そうか」
from:母  「昨日はカタツムリでした」

これ、いいと思いませんか?
ほっこりしながら笑えるというか、最後のオチが効いているというか……。
でも、これおもしろいだろー、と生徒に教えたところ、「そーですかぁ……?」と冷たい視線を向けられてしまったのだけど。
(「ディスる」ってヤツ)

ちなみに、「またこんなくだらない本を入れてるのかー!」と怒られそうなのですが、こういう「ことば遊び」を楽しめることって、結構大切だと思うんですよ。
これで「ことば」に興味持ってくれるなら全く問題なし!(弁明終了)

図書館に置いてあるので、生徒の皆さんはぜひ読んでみて。
最後にもうひとつ。

from:母
sub:「あのね」
本文:「携帯忘れてるよ!」

ことば遊びではないし、分かりづらいかもしれませんが、ジワジワきませんか?

2014年9月19日 (金)

妄想する女子たち……

白亜祭も終了し、平穏な日々が戻ってまいりました。
よかったよかった、ほっと一息。
なんかブログだけならまだよかったんだけど、フェイスブック始めてからすごく時間に追われるようになった気がするんですよね。
白亜祭の時もけっこう大変で……。

午前中に撮った写真を午後イチでアップ!
一応こういうサービスはスピード感が大切、なんだろうなーと思うから、写真撮ってきたらすぐに図書館で整理してアップして……という作業をヒーヒー泣きながらやってましたよ。
写真撮ってそのままポイとアップして……ってやれば簡単なのかもしれないけど、そんな度胸はありません(小心者)。

撮ってきた写真はとりあえずサイズ調整をして、トリミング(いらない部分を削除)をして、露出調整をして、カラーに問題があればそれも調整して、お客さんの顔がしっかり写っていたりしたらそこはぼかして、……とか、とにかく時間がかかる。
あ、だいたいそれ以前に、どの写真を使うか選ぶだけでけっこう大変だったりするんですね。
学年や企画の種類に偏りが出ないようにとか、いろいろと気を使うし。

2日目になると、もうすでに、あーもっとテキトーにやればよかった……と後悔しきり。
もう何年も前に、完璧主義はやめようと誓ったわけなのだけど、妙なところに凝ってしまうのはなかなか変えられませんな……。

さて今回のフェイスブックでは(ひびコレ!もだけど)、2日目のファイナルパーティーの記事にびっくりするほどのアクセスがあって笑ってしまった。
それまでの最高アクセス数の、その倍以上の数字が出てしまった。
まぁ興味深いところだったのかもしれないけれど、こんなに急激に上がるのは何で? とちょっと不思議ですわ。

そうそう、そこにも書いたことなのだけれど、今回のやファイナルパーティーでちょっとビビったのは(オープニングパーティーもだけど)、女子の妄想のすごさですね。
男装コンテストのトップ3が決まって、それぞれが萌えセリフを叫ぶのだけど、それにいちいち生徒が反応して「キャー」「イヤー」などと絶叫するのを見て……ちょっと引いてしまいましたわ。
彼女たちの頭の中は妄想で溢れんばかり。

で、ファイナルパーティーが終わってこれを記事に書こうとしたところ、あの時男装していた生徒が何と叫んでいたのか全く忘れていることに気づく。
いやー聞いたことは間違いないのだけれど、ひぇ~っと引いてしまったら、同時にスーっと消えてしまいましたわ。
そこで職員室に居た若い某女性教員にちょっと聞いてみたところ、「いい加減好きだって気づけよ!」ですよ、とあっさり返答されたりして……。
お、覚えているんですね。
「ええ、あれは私も萌えましたね!」
……そ、そうですか。
そこに居た別の若い女性教員も同意してたりして。

そういうもんですか……。
キュン、ってやつですか……。

女子の妄想力ってのはすっごいことを知った祭りのあと……(年齢関係なし)。

あ、ちなみに妄想を否定しているわけではないですからね。
何たって読書にとって妄想は大切な道具ですから。
望むべくは、妄想のベクトルをいろいろな方向に向けていっていただけるように……。

2014年9月11日 (木)

また齧られましたか!

夏休みが終わって、先週は笑っちゃうほど大量の本が返ってまいりました。
休み前に借りていった生徒が一斉に返してくるわけだから、まぁ当然と言えば当然なんですけど。

まぁ長い間持ち出されているといろいろと難のある本が戻ってきたりするわけで。
水に濡れてへにょへにょに、という話は以前したと思うけど。
それだけじゃありません。

なんか本の角にシミがついているなぁ……、ただの水ではないあなぁ……。
明らかに色もついているし……。
もうお分かりですね、醤油ですよ、これ。
あるいは醤油系のスープ(ラーメンの汁?)とか。
表紙はカバーに包まれているので大丈夫だけど、中へはしっかり染み込んでおります。
まぁどんな読み方をしているか、とても想像しやすいですね。
何か飲みながら……くらいならアリだと思うけど、食べながらというのはNGだね。
特に汁物はアカン。
汚れるのが目に見えるようだわ。

あとですねー、これもたまにあるんだけど……。
「すいませーん、飼い犬にやられましたー!」
あ、そうですか。
またですか。
今年もあったみたいですね。

えー、意外とよくあるんですよねー。
犬に齧られるってのが。
本って、犬にとっては齧りやすいんですかね、あるいは美味しいとか……?
今回は「与謝野晶子」の「謝」のあたりをしっかりガリガリされてしまいました。
わざわざその字のところを齧るっていうのは、
はじめから悪いことして「謝る」ことを想定してかじったのか、お前は!
なんてヤツだ!

140911

などと不条理なことを言って怒っておりますが、実は怒ったフリしているだけでして。 
ワンちゃんが戯れてカジカジやっているのを想像するとデレってしまうわけで。
そうなんですねー、犬好きなもんで、あっけなく許せてしまうんですけど。
い、いやいや司書としてはそんなんではアカン!(ニヤニヤ)

いえね、昔から犬大好き人間であったのに、いろいろわけあって飼えずにいたんですけど、近々我が家にお迎えすることになりまして(ニヤニヤ)。
そんな背景もあって、今や犬齧りについては寛大を通り越してある意味気持ち悪いくらいニヤニヤの対応をしてしまうのでありました。

いやぁ、司書教諭さん優しいですねー。
それじゃー、生徒が本を破いたり壊したりしたらどうなのかと言えば、
それは許さん!!

2014年9月 1日 (月)

お久しぶりですが、

皆さまお元気でしょうか?
夏休みの間、きっちりブログもお休みしておりました。

夏休み中に学校に行くと、生徒から「何で更新しないんですか?」「ブログくらいどこでも書けるじゃないですか!」「生徒も夏休みでも勉強してるんですから先生も仕事しなきゃだめでしょー!」とか、さんざ抗議(あるいは嫌味)を言われ続け、こっちも腹が立ったので、「こいつら(怒)……絶対休み中は書かん!」と神に誓ったわけでござる。
(反応がほとんど小学生のレベルであったことは認めざるをえない)

さて、夏休み中もけっこう図書館では貸し出しが行われている。
図書委員もちょいちょいやってきては、自分でパソコンを操作して借りていったりするわけである。
貸出管理用のパソコンの操作も、やりたい!と積極的に手を挙げる図書委員にはちゃんと教えている。
数字の入力とバーコードスキャナーによるバーコードの読み取りだけでいいのだから、覚える気になればすぐに操作できるようになる。

まずホームルームナンバーを打ち込んでだな、生徒のデータを呼び出して、それから本に貼ってある学校管理用のバーコードを読み取って……。
「あ、これだけなんだー、先生、分かりましたぁ!」
よしよし。
これでカウンターの仕事を任せられるな……ふっふっふっ……。

生徒の好奇心を利用して仕事をやらせようとする司書教諭のあざとさよ……。
だがそうそううまくいくものでもない。
生徒というものは、特に機械オンチの女子生徒というものは、見事に裏切ってくれる。

「先生、貸し出し手続きしたいんですけどできません!」
いやいや、それ返却用の画面じゃん……。

「先生、スキャナー当ててるのにバーコード読み取れません!」
いやいや、機械を当てているだけで読みとる光を出すスイッチを押してないじゃん……。

「先生、スキャナーで読み取ってるはずなのに画面に出てきません!」
いやいや、君はもう貸し出しの冊数制限越えてるじゃん……。

といった具合。
教えたその時はちゃんと覚えても、次回借りる時にはすでに忘れている。
こういう生徒が実に多い。
自分でやっちゃった方がよっぽど早いぞ。

今日も今日とて久しぶりにやってきた図書委員が貸し出し操作をしようとしておった。
なんか、時間かかってるなぁ。
いやな予感がするなぁ。
ということで覗いてみると……
その生徒、こちらで貼り付けた学校の管理用バーコードではなくて、本に印刷された図書管理用のISBNコード(国際標準図書番号)のバーコードにスキャナーを当てて、必死に読みとろうとしておった。
いやいや、本屋さんならそれでいいんだけどね、せっかくシール貼ったんだから、うちの学校のバーコード読みとってくれ…………(涙)。

ということで、やはり前途多難なようである。
図書館に幸あれ。