霧雨の降る中、中学3年生の授業で散歩をしました。
今回の散歩はただの散歩ではなく、生き物たちの説明を聞いて、感じたことをそのまま「詩」や「和歌」にしてみようという授業です。
今回は生徒たちが作った作品を紹介します。
紫陽花の気持ち
また雨が降ってきて
私は花を咲かそうとするけれど
どんなに頑張ったって
梅さんに追いつけないのは
何故だろう
花を咲かせる前の私を
人はよくきれいと言うけれど
花を咲かせた私を
人は枯れ時だという
違うの これが私の本当の姿
本当の姿を誰かきれいだと言って
アジサイの赤や紫に色づいている部分は花びらではありません。
本当の花はその中にある小さな部分です。
だから、アジサイの開花はこの小さな部分が開いたときという説明をしました。
梅の実が
梅雨の季節を
告げている
夏が恋しい
ある日の6月
「梅雨」という字は、雨の季節が梅の実が熟すのと同じ時期になるからこのような漢字を書くという説明をしました。
人はよく
梅雨は嫌いと
言うけれど
植物たちには
好かれる季節
人間にとって梅雨は嫌な季節ですが、植物にとっては最高の季節。
薄暗くても光合成ができ、水分が豊富。
だからこの時期に植物は大きく成長するという説明をしました。
2016年6月21日
梅雨に入り湿度の高い日が続いています。
今年の梅雨は降水量が少なく、6月なのに水不足になっています。
でも、学校内の雑草たちは日に日に大きくなり、気づけば背の高い雑草だらけ。
畑では作物よりもその周りにある雑草のほうが成長がよく、何を育てているのかわからないぐらいです。
ネジバナ
芝生の中からひょっこり顔を出す、そんな緑とピンクの色合いが梅雨のうっとうしさを吹き飛ばしてくれます。
ナツツバキ
毎日新しい花が次々と咲き出します。
でもその花は1日で散ってしまいます。
だから木の下にも毎日たくさんの花が落ちています。
それも楽しみのひとつです。
雨の日の葉
雨は人間にとって嫌なもの。
でも植物たちにとっては命をつなぐ大切な恵となります。
そのように見ると葉についた雨粒も一味違って見えます。
ホタルブクロ
ホタルが出るこの季節にこの花がたくさん咲き出します。
学校内のビオトープでは今年も数は少なかったですがホタルが出ました。
そしてその周りにはたくさんのこの花が咲いています。
2016年6月11日
気温の上昇と共にだんだんと花の数が少なくなってきました。
これは強い陽射しから植物のからだを守るためといわれています。
植物にとって花は子孫を残すための大切な器官です。
夏の陽射しは強すぎるのでしょう。
これから夏にかけて見られる花は、アジサイを除いて暑い地方から日本に来たものが中心になっていきます。
タイサンボク
直径が20cm以上もある花が咲きます。
昨年の台風で幹が折れてしまいましたが、今年何とか1つだけ花をつけてくれました。
ヒナキョウソウ
紫色のキキョウのような小さな花をつけます。
80年ほど前に日本に来て、今では一般的な花になりました。
ヘビイチゴ
真っ赤なかわいらしい実がたくさん実っています。
食べてもおいしくないことが欠点です。
ムラサキカタバミ
江戸時代に観賞用として日本に渡ってきた花です。
今でも園芸店に行くと売っています。
野生化しているところがたくさん見られるようになっています。