自然 Feed

2024年3月 1日 (金)

共立二中高の自然がいっぱい2 (224)

2024年3月1日

まだまだ寒い日もありますが、3月に入り春らしい日差しとなりました。

これから日に日に春の生き物たちが顔を出し、新入生と新学年の生徒を迎えてくれます。

一年の中でもっともにぎやかな季節に移り変わっていきます。

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シロバナタンポポ

西日本に多いタンポポです。

タンポポが黄色いと思っている人が多いと思いますが、黄色いタンポポが珍しい地域もあるのです。

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ホトケノザ

春一番の花のひとつです。

毎年この時期になると紫の花を咲かせてくれます。

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オオイヌノフグリの群落

中庭のバラ園ではオオイヌノフグリが咲き誇っています。

天気の良い日には見ているだけでも心が晴れやかになります。

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フキノトウ

フキノトウが顔を出す場所は2か所ありますが、この紫がかったフキノトウは2週間ほど遅れて出てきます。

トチノキの落ち葉をかきわけるとたくさん見つけることができました。

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アオサギ

雨水をためている池の中にいる魚をねらって、サギやカワウが訪れてきます。

深めの池なので魚がとれているのかはわかりません。

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ヒキガエルの卵

ビオトープには3種類のカエルが卵を産みに来ます。

今の時期はヤマアカガエルとこのヒキガエルです。

先にふ化するヤマアカガエルのオタマジャクシが、ヒキガエルの卵を食べてしまうので、ヒキガエルのオタマジャクシが毎年少なくなります。

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アナグマのすみか(?)

今この巣穴を使っているのかわかりませんが、何回かここからアナグマが出てくるところが目撃されています。

生徒があまり気が付かない大講堂の北側にあります。

アナグマもよいすみかを見つけたものですね。

2024年1月26日 (金)

共立二中高の自然がいっぱい2 (223)

2023年1月26日

冬は野鳥の観察に適した時期です。

学校内を散歩していると、エナガ、シジュウカラ、ヤマガラ、コゲラなど多くの鳥たちに出会えます。

鳥たちの会話を聞きながら校内を歩いていると、いつの間にか自然と一体化している自分に気づきます。

自然の力を感じる瞬間です。

 

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クチナシの実

実は料理の着色に使われます。

この実を使って、栗きんとんや芋ようかんなどが作れるようです。

今度挑戦してみたいと思います。

 

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ノボロギク

この花は、一年中どこかで咲いています。

ボロギクのなかまは花が開かないので、注目する人は少ないようです。

 

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雑木林の地面

地面には落ち葉が何層にも積もっていてふかふかしています。

この感覚は歩いてみた人にしかわからないのではないでしょうか。

自然の良いところのひとつです。

 

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雑木林を見上げる

雑木林の中では、つい下を見て歩いてしまうことが多いですが、ちょっと立ち止まって上を見上げるといつもと違った景色に出会うことができます。

ぜひ一度やってみてください。

2024年1月20日 (土)

共立二中高の自然がいっぱい2 (222)

2024年1月20日

冬らしい日々が続いています。

快晴の抜けるような青空と乾燥した冷たい空気。

雑木林は葉を落とし、落ち葉の地面はふかふかしています。

そして小鳥たちのさえずりも響き渡っています。

寒さのため外に出る機会が少なくなるこの季節ですが、生徒たちにはこの季節ならではの良いところも感じてほしいと思っています。

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ウメ

今年の開花はやや遅めでした。

10年ほど前から咲き始める時期が早くなり、毎年3学期の始業式あたりから咲き始めるようになっています。

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サザンカ

冬の代表的な花です。

童謡の「たき火」で歌われているように、この花が咲くころになると学校の理科の授業では、たき火という名の焼きいもが始まります。

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ヤブコウジ

お正月の縁起ものである「万両」「千両」とともに赤い実をつけるので「十両」とも呼ばれます。

江戸時代には高値で売られていたこともあったようです。

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オオイヌノフグリ

この花は春の先駆けとなる花です。

暖かかった12月から咲いていましたが、1月に入ってから少し寒くなったためか花の勢いがなくなってきた気がします。

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ホトケノザ

葉の形が、仏様が座る座布団のような形をしていることからこのように呼ばれるようになったようです。

春の七草のホトケノザと間違われることが多いようです。

2023年12月15日 (金)

共立二中高の自然がいっぱい2 (221)

2023年12月15日

高校1年生の生物基礎では「遷移」という内容を学んでいきます。

「遷移」とは、その場所に生えている植物の種類が長い年月をかけて移り変わっていくことをいいます。

この範囲では多くの植物名が出てくるので、生徒にとっては勉強しにくい範囲だと思います。

今回はこの遷移と絶滅危惧種として教科書に出てくる植物の紹介です。


「遷移」で出てくる植物

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ススキ

火山が噴火した後の土もほとんどないようなところでも生えることができる先駆植物です。

秋のお月見にはなくてはならない植物ですね。

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コナラ

日なたに生える樹木の代表です。

教科書では学校よりも標高が高いところに生えるミズナラも掲載されていますが、どちらも夏緑樹林を形成する樹木です。

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オオシマザクラ

陽樹林を形成する樹木のひとつです。

教科書のColumnでは、三宅島で火山の噴火後140年ほどするとタブノキなどの陰樹とともにオオシマザクラが生えていたとの説明書きが掲載されています。

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ウメノキゴケ

一次遷移のもっとも最初に生える先駆植物の代表です。

土すらない噴火後の溶岩などに、コケとともにこの地衣類が最初に生えていきます。

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イタドリ

ススキとともにまだ栄養が少ない土に生える植物です。

地方によっては、太くなった茎を食べるようです。

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アカメガシワ

グランドの排水溝から顔を出していました。

このように普通の植物では生えることができないところでも生育できる先駆植物です。

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アカマツ

陽樹林を形成する樹木の代表といえばこのアカマツです。

マツのなかまにはクロマツもありますが、木の幹の色と葉先に触れても痛くないということで区別できます。


「絶滅危惧種」で出てくる植物

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キンラン

絶滅危惧種Ⅱ類として教科書に掲載されています。

雑木林の中のあちらこちらでひっそりと咲いています。


「特定外来生物」で出てくる植物

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オオキンケイギク

この植物は特定外来生物として駆除しなければならない植物として掲載されています。

幸いにも学校内にはまだ入ってきていません。

この写真は学校近くのスクールバス通りに生えていたものです。

生徒たちは5月ごろになるとこの花を見ながら下校することになります。

2023年12月 4日 (月)

共立二中高の自然がいっぱい2 (220)

2023年12月4日

高校1年の生物基礎では「生物の多様性と生態系」の分野を学んでいます。

この章では植物の名前がたくさん出てくるため生徒は苦労するところです。

私たちの学校では教科書や問題集に掲載された植物を直接観察ことがでるため、試験前に学習するときにも役立ちます。

今回は学校内に生えている教科書・問題集に出てくる植物紹介の1回目です。


「森林の階層構造」で出てくる植物

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モチノキ

ヤブツバキとともに森林の階層構造に出てくる亜高木層の樹木です。

厚みのある葉をもち、赤い実がなります。

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ヒサカキ

森林の中でひっそりと生える低木層の樹木です。

林床は光があまり入らないため薄暗いですが、そのような中でもちゃんと光合成ができる能力を持ちます。

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アオキ

こちらも低木層の代表です。

雑木林の林床にはこの木がたくさん生えていて、時期になると赤い実をつけます。


「バイオーム」で出てくる植物

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トウヒ

北海道などの亜寒帯地域ではエゾマツやトドマツなどの針葉樹が優占種となります。

見た目では区別がつかないトウヒもこのなかまに含まれます。

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アラカシ

シイ、タブとともに照葉樹林の極相林として掲載されています。

学校内にはアラカシの他にシラカシもあります。

2023年10月20日 (金)

共立二中高の自然がいっぱい2 (219)

2023年10月20日

外を歩くと、どこからかキンモクセイの花が香る季節になりました。

つい先日までの猛暑が嘘のように秋のさわやかな空気に包まれた毎日です。

これから日に日に木々の葉が色づき、秋が深まっていくのを感じることができる気持ちの良い季節になりました。

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イヌタデ

生徒に聞くと、この花でおままごとをしたことがないと言います。

昔は、この植物を赤いお赤飯として遊んだものですが。

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ヒヨドリソウ

今まで学校内ではあまり見ることはなかったのですが、今年はグランドわきに突然生えてきました。

秋の七草のフジバカマに似ているので秋を感じることができる花のひとつですね。

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アキノノゲシ

ノゲシの名前がついていますが、春に咲くノゲシのなかまではなく、レタスに近いなかまと言われています。

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フユノハナワラビ

毎年前庭の雑木林の中にたくさん生えてきます。

先端に伸び出た胞子体からたくさんの胞子を飛ばします。

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クヌギのドングリ

山ではドングリが少ないといわれていますが、学校ではクヌギのドングリはたくさん落ちています。

でも、シイやカシのドングリは少ないようです。

2023年10月 9日 (月)

共立二中高の自然がいっぱい2 (218)

2023年10月9日

春に渡り廊下のガラス付近にアシナガバチが巣をつくりました。

巣を撤去することが難しい場所だったため、観察用として残しておきました。

そのアシナガバチの報告です。

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ハチの巣注意

生徒が窓を開けないように、注意書きをしていました。

ガラス越しに女王バチが卵を産んで働きバチが幼虫を育てるという姿をリアルに観察することができました。

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引越しした巣

8月下旬、巣をコガタスズメバチが2日間にわたって襲っていました。

50匹ほどのアシナガバチは、初めは抵抗していましたが、次第に抵抗をやめ、コガタスズメバチに巣を明け渡してしまいました。

その後1か月ほどするとアシナガバチは引越しをしてしまいました。

生徒たちは、アシナガバチの巣づくりから子育て、そしてコガタスズメバチとの戦いを通して、自然の厳しさ知る良い機会になりました。

2023年9月30日 (土)

共立二中高の自然がいっぱい2 (217)

2023年9月30日

長かった猛暑も終わり、秋らしい季節になってきました。

気づけば最終下校時間は夕暮れとなり秋の虫たちの大合唱が始まっています。

日差しはまだまだ強いですが、これからどんどん季節が移り変わっていくことを感じられると思います。

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モッコクの実

目立つことがない実ですが、トリたちにとってはごちそうとのことです。

赤く熟す頃になるとなくなってしまいます。

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スベリヒユ

畑の脇などに普通に生える雑草として知られています。

東北地方ではおひたしにして食べるとのことです。

今度ぜひ食べてみたいと思います。

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ツルボ

草刈りが行われた後に突然花が咲き出す植物です。

学校のあちらこちらで咲いています。

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アカメガシワ

新しくできた土地に最初に生える代表的な先駆植物として教科書にも載っています。

コンクリートの割れ目やグラウンドの排水溝などからも顔を出しています。

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ノブドウ

実は食べられませんが、熟すといろいろな色に変化してきれいになります。

学校では熟す前に刈り取られてしまうことがほとんどです。

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ヤブラン

ちょっと暗めの雑木林の中で紫色の花を咲かせています。

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ハナミズキの実

秋の澄んだ青空によく映える実です。

春に咲く花と秋に実る実と、季節を通して楽しめる植物です。

2023年9月 4日 (月)

共立二中高の自然がいっぱい2 (216)

2023年9月4日

今年の夏は暑すぎたので、外を歩く機会がほとんどありませんでした。

生き物たちも暑さのためか、日中はあまり元気がなく、特に花は少なかったように思われます。

夏休みも終わり9月に入っても暑い日が続いています。

秋の生き物たちの姿がいつも通り観察できるか心配です。

 

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オミナエシ

中庭で黄色い花がきれいに咲いています。

漢字では「女郎花」と書くのであまり良く思われていませんが、それは江戸時代に遊女のことをこのように呼んだため、本来は高貴な女性のことを表す言葉のようです。

この花のおしとやかなところを考えると、品の良い女性を意味することがよくわかります。

 

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トチの実

中庭や駐車スペースなどいたるところに植えてあるトチノキの下に落ちています。

大きな栗のようでおいしそうに見えますが、あくが強くてとても苦い味です。

 

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ベニバナボロギク

ボロギクのなかまの花は、つぼみの状態から開花することなく受粉をするようです。

 

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ミズヒキ

花を上から見ると赤く見え、下から見ると白く見えることから、お祝いごとに用いる紅白の水引のようだと名前が付きました。

 

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セミの抜け殻

メタセコイアに毎年たくさんの抜け殻がついています。

今年はミンミンゼミとアブラゼミばかりで、ツクツクボウシやヒグラシ、ニイニイゼミなどはあまり見あたりませんでした。

生徒に集めさせたところ、短時間で250個の抜け殻を集めていました。

 

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ヒイロタケ(?)

雑木林の中を歩いていたら、朽木の上に目立ったキノコを見つけました。

キノコにはあまり詳しくないのでわかりませんが、傘の裏側の特徴からヒイロタケというキノコではないかと思います。

2023年7月 1日 (土)

共立二中高の自然がいっぱい2 (215)

2023年7月1日

7月に入り、さらに蒸し暑くなったような気がします。

夏至は過ぎましたが、生徒が下校する時間帯はまだまだ明るく日差しもあります。

ここ数日でセミの鳴き声も聞こえるようになりました。夏休みもすぐそこまで近づいています。

 

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タマムシ

数が少なくなっていると聞きますが、学校内では毎年どこかで発見されています。

虫の嫌いな生徒が多い中、この虫はきれいだといってくれます。

 

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クチナシ

近くを通ると甘い香りが漂ってきます。

普段はあまり目立たない植物ですが、この時期だけはどこに生えているのかがにおいでわかります。

 

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リョウブ

道路沿いで今一番目立って咲いています。

あまり有名な花ではありませんが、立ち止まって観察するとその美しさを感じることができます。

 

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ビヨウヤナギ

長くたくさんあるおしべが特徴で、キンシバイとともにこの時期の黄色い花の代表です。

 

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アオスジアゲハ

一時期数が少なくなっていましたが、最近また少し増えてきたように思います。

せわしくはねを動かして飛び回る姿は特徴的です。