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2014年11月28日 (金)

人は見かけに……

最初に申し上げておくが、これは図書館とは特に関係のない話であります。
しかしながらそこには重要な教訓が暗示されているのでここに記す次第です(こじつけ)。

先日ちょっと手続きすることがあって市役所に行ったのだけれど、車を降りて歩きながらバッグの中を確認したところ、必要な書類を置いてきてしまったことが発覚。
まずい。
どーしよう、家に取りに戻るしかないか、でもそれだとやたら時間がかかるし……などと道端で立ち止まりしばし黙考。
すると向こうから、短いパンチパーマ、ほとんど無いに等しいような眉、するどい眼光を放つ小さな目、派手な服装という誰でも一目で「その筋の人」と分かりそうな男がややガニ股歩きで近づいてきた。
歩きタバコぷかぷかしながら、である。

まずい。
これはひじょーにまずい。
ぜぇったいに目を合わせてはいけないパターンである。
突然また歩き出したら意識しているのが見え見えだし、このまま何気なく通り過ぎてもらうのを待つことにしよう、そうしよう。

などと瞬時に考えていたところ、その男が左手に持っていた小さな袋状のものをパカッと開き、右手に持っていたタバコの灰をその中に落としているのが視界の端の方に入った。
おー、これは携帯用の灰皿ではないか、意外や意外、その筋の人っぽいのに(というと語弊があるかもしれないけど)けっこうマナーがいいようで。
もっとも歩きタバコ自体があかん、と言われればその通りなんでしょうけど。
で、そんなちょっと意外な様子に、ついそれを目で追ってしまい、結局すぐそこまで近づいて来たところで見事に目を合わせてしまった!!

まままずい!
ひじょーにひじょーにまずい。
目じりがピクリと動いた(ような気がする)ぞ!
表情が厳しくなった(ような気がする)ぞ!
ど、どうする、このままスルーしていいのか、どうなんだ、などとちょいとパニクって思考停止になった瞬間、司書教諭の口がこんなことを言ってしまっていた。

「マナー、いいすね」

な、何言ってんだ、自分!!
無意識に言葉が出てしまったではないか!
まままままままずすぎる、これは間違いなく怒らせたろうな、しかもよりによって「ですね」の「で」がほとんど聞こえないくらい小さくて「いいっすね」になってしまったではないか、まるでその筋の舎弟が「兄貴、これいいっすね」とか馴れ馴れしく言っているようなもんじゃないか、これは「てめぇふざけんな」といったセリフとともに顔面に拳が飛んでくるパターンじゃないか、いやいやもしかしたら懐からスッと拳銃とか出してくるんじゃないのか、まてまて右手にタバコ左手に携帯灰皿だ、両手がふさがっているのだから手をだしてはこないだろう、いやいやタバコを持っているということはもしかしたらそれを押しつけてグリグリされるんじゃないか、熱いぞ熱いぞ、というか、そこらに停めてあるカーフィルムが貼られて外から見られなくしてある車に連れ込まれてあんなことやこんなことをされるんじゃないか、どどどどーする……。
(ここまでの妄想にかかった時間、0.2秒)

すると、絶望を全身に纏ってパニくる男(=司書教諭)を横目に、その筋の人っぽい男が一言。
「だろっ?」(ニカッ)
ニヒルに笑ってスタスタと行ってしまった。
完全に固まってしまった石化男(=司書教諭)は再び思考を停止し、冷や汗が気化していくことだけを理解するのであった。
結局10分以上そのまま固まり続け(主観的時間である、客観的時間だとおそらく数秒)、げっそりして家路に着く。
当初予定していた手続きは、当然、出来ていない。

さて、おかげさまで司書教諭、今日も無事生きながらえて仕事をまっとうしております。
このエピソードに内包されている暗示は、人は時として思いもよらぬ言動をしてしまうものである、人生はなるようにしかならない、ということ(そうなのか?)。
もう一つ言えば、人は見かけによらない、信ずる者は救われる、ということであります(こじつけ)。
とはいえ、見かけを無視して軽口を叩いた結果ぼこぼこにされても、司書教諭は責任とれませんのでご注意ください。

あ、それとこの話はネタですので、かなり誇張されております。
そのまま受け取らないでいただけれるとありがたいです。
どれくらい誇張しているか、というと、まぁ1~2割くらいですかね……(自虐)。

2014年11月21日 (金)

方向の分からない女性たち

「この前物理室行こうとして迷いました」
「なんで今更迷うのだ、君はもう2年近く学校に来てるというのに?」
「いえ、迷うんです、どうにか7号館まで行ってフロアマップ見ても、上の階だったのに何故か地下に降りちゃったりして」
「それは……ひどい」

はい、ここにもいました方向オンチ。
女子校生、方向オンチ多いです。
まぁ昔から女性は方向オンチが多いと言われておりました。
結構いろいろと研究されて、必ずしもそうとは言えないような考え方も出てきたけど、やっぱり実感として多いですよ、女性軍。

ちなみにウチの学校は中庭を挟んで東に図書館、西に大講堂があるわけですが。
「この前図書館行こうと思ったら大講堂へ向かってたんですよね」
「は?」
「渡り廊下から外見たらそれらしい建物が見えてこっちだなーっと思って行ったら間違ってたんですよね、ほら色が同じじゃないですか」
いやいや、いくら建物の色が同じだからってさすがに間違えはしないだろうー、と思うんですけど。

話を聞けば聞くほど驚くべき事実が発覚して笑いを通り越して驚愕せずにいられない。
東急スクエアは真ん中が空洞になっているからあまり迷わないんですけど、セレオは駄目ですね迷います(ローカルネタ失礼)、とのこと。
ちなみにどちらも八王子駅付近のショッピングビル。
とりあえず知らない街に一人で行くのは避けた方がいいですね、まったく。
いやぁ、なかなか理解しがたいですわ。

しかし実は、方向オンチの女性には慣れております。
あまり大きな声では言えませぬが我が家に君臨する女帝もけっこうなもので、もう現在の家に住み着いてかなり経つというのに市内であってもナビがないと車の運転で迷ったりする。
けっこう真剣に迷うので隠れて笑ってしまっている。
もちろん、怖ろしくて本人の前ではそんなことは絶対にできませんけど……。

まぁ方向オンチだからといって生きていけないこともないのでそこのところは割り切って、とりあえず図書館内で迷ったりしないようによろしくお願いします。

2014年11月11日 (火)

更新が滞るのは……

「返しま~す。すいません、先生ちょっと遅くなりました」
「ん? ちょっとどころじゃなく、かなり延滞してるねぇー」(ジロリ)
「いえいえ、これには深いわけがありまして……」
「わけって、何?」
「まぁいろいろと……」
「はっきり言え!はっきり!」
「あのですね……実はですね……、妖怪のせいなんですよ」

……おい。

でましたよ、例のヤツ。
君は小学生か!?
最近なにかやらかしたら子供たちはすべて妖怪のせいにするということで、社会的にもちょっと問題になっているらしいけど。
それでもちびちゃんが言えば周囲も面白がって許すかもしれんが、中学生に言われたって腹立つばかりだわ。
もっとも、ちょっと前から流行っていたのだから、今まで本の延滞の理由にこれを言ってくる者がいなかったのが不思議なくらい、かもしれないけど。

小さい子供でもいないと妖怪ウォッチの流行というのは分かりにくいものがあるわけだけど、確かにかなり流行っているみたいですね。
まぁ司書教諭もほとんど関心はなかったのだけれど、実は先日、妖怪ウォッチに出てくる妖怪の紹介を読む機会がありまして……。
で、いろいろな妖怪を見ていると、ネーミングがユニークな妖怪が多くてけっこう気に入ってしまいましたよ。
なんか、いいセンスしてるなぁー、と感心してちょっと興味が湧いてしまいましたわ。

たとえばですね。

『口(くち)だけおんな』 
この妖怪に 憑りつかれると、ふいに大口をたたき、できないことを言ってしまい周囲からの信用を失ってしまうらしい。明らかに「口裂け女」のパロディ(笑)。

『ムリカベ』
何をお願いしても「ム~リ~!」と拒否してくる妖怪とのこと。これはもちろんゲゲゲの鬼太郎の「ぬりかべ」のオマージュですよね。

『一旦ゴメン』
ところ構わず謝るがその場しのぎの謝罪で、実際は全く反省してない妖怪とのこと。これも鬼太郎の「一反木綿(いったんもめん)」のオマージュですね。

『グレるりん』
憑りついた相手を不良にさせる妖怪だそうです。これは当然「ぐれる」と「グレムリン」の合わせ技ですよね。

まぁ挙げていくとキリがないのでやめときますけど、よく考えられておりますなぁ。
とりあえず上に書いた4つ、妖怪の特徴を読んでみるとそれぞれ思い浮かんでしまう生徒の顔があるんですけど、それっていかがなもんですかね(笑)。
とにかくやたらたくさんの妖怪さんたち、妖怪図鑑でも発行されたら、ぜひ図書館に置いておきたいレベル。(いや、もう出ているか?)
またくだらないものを!と叱られそうだけど、これはアイデアの宝庫ではなかろうか?
あ、ちなみにゲゲゲの鬼太郎に登場の妖怪図鑑はすでに図書館にありますので、ぜひどうぞ!

あ、そうそう、ちなみにこのブログの更新が遅いのはすべて妖怪のせいですので、クレームはご容赦くださいよろしく。

2014年11月 5日 (水)

人はそれを自業自得と言う

定期考査が終わって答案もほとんど返ってきた頃、生徒がバタバタとやってきて「どーしよー、先生どーしよー」と騒ぐ。
どうした、背でも縮んだか?
「まずいんです、テストの結果、まずいんです、AOの合格ダメになったりしませんよね?」
あー、なるほど、それはご心配のことでしょうね(棒)。

この時期になると、一部の高校3年生は実に晴れやかな表情になる。
というのも、推薦入試の選考結果やAO入試の合格の発表があって、進路がほぼ決定してしまう生徒がでてくるんですよね、困ったことに(笑)。
まだ早いでしょう、さすがに……と思ったりもするんだけど、まぁ仕方ないですよね。
で、当然決まっちゃったりすると生徒は気が抜けるわけで。
定期考査が終わった後、気の抜けていた生徒たちは返却された答案用紙の惨憺たる有様に一気に不安に陥ったりする。
はっきり言わせてもらおう。
自業自得である。

で、特にバタバタとやってきたこの生徒、正直AO入試で合格できるとは全く思っていなかったわけなんですけど。
などと書くと何と失礼な教員かと思われそうだけど、本人も友達も皆思っているだろうから仕方ない。
まぁ実技ありのAO試験だから、そっちがよほどよかったんでしょ(適当)。

「せんせー、大丈夫ですよね、せんせー」
「うーん、やばいんじゃないかな」
「うそでしょー!」
「極端に定期考査が悪かったりすると、取り消しになるらしいぞ」
「ぎぇー!!」

何とも、いじりがいのある生徒だわ(笑)。
とりあえず、たっぷり冷や汗をかいてくれ。