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2010年5月21日 (金)

続・なんちゃって

前回「なんちゃって」の続き。

「なんちゃて、なんちゃって」は果たして二重否定と成りうるかという極めて重大な疑問を解決する余裕もなく、再び事態は急変するのであった。

最初の「なんちゃって」はいつの間にか書かれてしまったのであるが、今日はでかい声では1・2を争う問題生徒がやってきて、堂々ともう一つ「なんちゃって」を書き加えていきやがった!
何てこった!
許せんヤツだ!
これで「~入室を禁ずる、なんちゃって、なんちゃって、なんちゃって」という三重否定になってしまったではないか。
入室を禁じないことはないこともない、ということになって、要するに「禁じない」ことになるな。
えーい、めんどくさい!

もっともどうせまた書かれるだろうなとは予想はしていたが。
ここでもう一つ「なんちゃって」を書いて四重否定にしようかとも思ったが、こりゃキリがないな。
ここは別の手を考えなくては……。

そうだ!
後から書き加えた内容はすべて無効にしてしまえば良いのだ!
ということで書き加えたぞ。
「印刷活字の部分のみ有効!」

どうだ!
これで最初の印刷部分「~入室を禁ずる」のみが有効となり、後から手書きで書き加えた「なんちゃって~」は無効となるのである。
勝ったな。

と、浮かれていたらまた冷たい高校生の声が聞こえてくる。
「先生、それは決定的な矛盾があると思いますけど」
「何だ何だ、いつも冷静沈着な司書教諭の先生がこんなことでカッカするなんて人格と行動が矛盾しているとでも言いたいのか?」
「いえ、人格と合致していると思うのでそれは矛盾していません」
「……で、ではいかにも達筆そうな司書教諭の字が意外と汚いので矛盾しているとでもいうのか?」
「いえ、それも見た目の通りなので矛盾しているわけではありません」
「えーい、それじゃー何だっつーの!」
「『印刷活字のみ有効』ってことは、先生が手書きで書いたその言葉自体も無効ということじゃないんですか?」
「げ」

負けたな。

2010年5月18日 (火)

なんちゃって

第一回定期考査も終わり、落ち着いた日々が戻ってまいりました。
仕事の方はなかなか落ち着いてくれないのですが。
などと言い出すとまたぐちぐち図書室になってしまうので止めておきますけど。

先日ここにも記したが、あまりにうるさくなるので事務室内への入室を制限している。
「図書委員以外の入室を禁ずる!」という貼り紙をドアに貼り出したのであったぁ。
ところが今日気づいてみると図書委員以外の者が堂々と入室しているではないか!

「こりゃぁ、図書委員以外入室禁止じゃ!」
「えー、でももういいんでしょ(にやにや)」
「なんだ、それ? ちゃんと貼り紙出してるだろ!」
「出てるけど、それって『なーんちゃって』なんでしょー」
「?!」

おいおい、なんだなんだ?
貼り紙を確認したら、いつの間にか「~入室を禁ずる」の後に小さく「なんちゃって」とかいたずら書きされてるじゃん!
腹立つー!
腹は立つが、この「なんちゃって」をガーっと消したりすると大人げないぞ、ということで、「なんちゃて」の後にさらに「なんちゃって」を書き加えることに。
これで「~入室を禁ずる なんちゃって なんちゃって」ということになり、二重否定により肯定となり、つまりは入室を禁ずるということになる。
一般的に言って日本語の二重否定は強調表現だぞ。
どうだー、ははは!

と書いてはみたものの、本当にそれで良いのかしらん?
だいたい「なんちゃって」というのは、必ずしも否定のことばとも言えないだろうし。
「冗談ですよー」っていうくらいの意味だろうし。
もしや「冗談ですよ、冗談ですったらぁ」という感じで、否定の強調になってしまってはいないか?
うーん、もやもやして夜も寝られないぞ(というほどのことでもないが)。

まぁそんなどうでもいいことを悩んでいると、高校生が一言。
「それより、甘く見られていることが問題じゃないんですか?」
「……。」

おっしゃる通りです。
返す言葉もございません。

2010年5月 8日 (土)

老化現象です

今日は保護者会。
オカーサン方が大勢学校を訪れており、随分とにぎやかだったわけだけれど、オカーサンにしては随分若いなぁと思ってよく見たら、卒業生であった。
何だか今日はたくさん卒業生が来ていたな。

某卒業生は、やはり卒業生のKさんが結婚するということで、先生方のコメントをもらいに来た、という。
まぁこういうことはよくある。
学校大好きな卒業生はけっこう多い。
教員としても嬉しいことなのでコメントくらい書こうじゃないか!
でもね、ちょっと急いでいるんだな。
まったくー。
まぁとりあえず「おめでとう」だけでも、と言うので、カードに書きました。

「結婚できて、おめでとう!」

じゃぁねー、ということでそのままカードを渡して去ってしまったのだけれど、今考えてみるとやっぱり失礼だな、これは。
つい出来心(なのか?)で、面白おかしく書いてしまったのだけれど。
結婚はできないであろう、という前提に立っているのかぁー!
と、怒られちゃったらまずいので、先に謝っておきます。
ごめんねー。
まぁ、シャレ(つまらん)だと思って許してくれると思うのだけれど……。

ところで今日来ていた何人かの卒業生は名前が分かってよかったのだが、最近特に卒業生の名前が思い出せないことが多い(申し訳ない!)。
あるいは間違えて思い出したり。
司書教諭でありながら本のタイトルが思い出せない、作者の名前が思い出せない……。
まぁ、老化現象以外の何物でもないのだが。

忘れるのは本や人間の名前だけではない。
先日も取材に来校していたカメラマンと中庭のウサギについてこんな会話をしてしまった。
「ウサギは生徒が名づけるんですけどね、食べ物の名前ばかりなんですよ、『だいふく』とか、『マロン』とか、『あんきも』とか……」
「『あんきも』ですか?」
「そうです、『あんきも』……あれ?」

ごめんなさい、間違えました。
ちょっと前にいたウサギなんだけれど、「あんころ」でした。
さすがに「あんきも」なんて名前を女子中高生がつけないだろうな。
つけるとしたら酒飲みのおやじくらいか。
女子校に「あんきも」というウサギがいたら、それはそれで怖いものがあるな。
「あんきも」って何だ、と首をかしげている女子中高生の皆さんはお父さんにご確認を。

ということなので、できれば卒業生の皆さんは名札をつけてご来校ください。
(冗談だけど、ちょっと本気)