そうきたか?
二学期が始まって一週間、図書室の様子も落ち着いてきた。
先日記した通り、図書室も環境改善が図られ、生徒の皆さんにも大変ご好評をいただいている、と書きたいところだが、中には許せん反応を見せる者もいる。
「先生、本の場所移動したぁ?」
「うん、いっぱいになっちゃって見づらいんで、少し広げたんだ」
「えー、何でぇ!」
「……?」
「せっかく本の位置覚えていたのに、わからなくなっちゃったじゃない!」
げー、……そうきたか!?
確かに常連の中にはどの本がどこにあるか覚えてしまっている生徒もいるだろうから、移動してしまうと分からなくなって困る、という気持ちはわかるが……。
私自身も、確かにちょっと困っているぐらいだし。
しかし、良かれと思ってやったことを否定されるほど腹立たしいことはない。
こちとら老骨にむち打ち(という表現は自虐的ではあるが)、夏休み中ひーこら言いながら整理したのである。
さらに、その生徒曰く
「まーったく、余計なことを!」
そこまで言うか、おのれはぁ!
許せん!
「まぁまぁ、冗談で言っているんですよ、先生、そう興奮しないで」と他の生徒が慰めてくれるが、はっきり言っておこう、私にはそんな冗談は通じないのだ(生き方は冗談みたいなもんだが)!
「まぁまぁ、そのうち新しい並びにも慣れるでしょうから……」
分かった。
慰めてくれてありがとう。
だが、もう一言だけ言わせてくれ。
「文句言うな、早く慣れろ!」