« オリジナルをぜひ‥‥ | メイン | 春休みです! »

2013年3月11日 (月)

共立第二ミステリー「鬼面学園」

ちょっと時間を遡っての話。

先月のはじめに中学校の入試が行われた。
玄関ホールも受付用の机を出したり掲示板を出したりして模様替え。
図書館の本を返すためにホールに置かれた返却ポストは模様替えする必要などないわけだが、なぜかちょっとした変化が‥‥‥。
返却ポストの上に、いつの間にか赤鬼の面が置かれていたのである。
何ですか、これ?

20130309oni

当初、節分が間近であったことから職員のだれかが置いたのだろうと呑気に考えていた。
「福が来ますように」と書かれた升の上に置かれていたし、ご丁寧に鬼の役割についての新聞コラム切抜きまで付いていたわけであり。
本を取り出すのに邪魔なんだけど、季節ものだし、まぁいいか、と特に気にもせず受け入れ。

しかし節分が終わってもそれは置きっぱなし、誰も片付けない。
さすがにちょっと心配になってきたぞ。
とりあえず情報通の事務のお姉さま方や先生方にちょっと尋ねてみたけれど誰も何も知らないと‥‥‥。
不安だ。
もしかしたら何か深い意味があるんじゃないか?
節分だから、というのは実はフェイクで、何やら激しい恨みが込められた「怨念の鬼面」ではないのかぁ!
そんなことを心配するほど何か身に覚えがあるのかと言われるかもしれないが、何度も言ってきたようにそんな覚えはいくらでもあるぞ、自慢にはならんが。

仕方がないので、職場に導入されているグループウェアの掲示板を使って、全職員に情報を求めることに。
すると、高校3年担当のある先生から貴重な情報が!

「この前入試のお手伝いに来ていた高3の生徒が鬼のお面持ってたよ」
「!」

進学する大学がすでに決まった生徒は入試運営のお手伝いに参加してくれたりする。
ただ、もうすでに高3は基本的に登校していない。
ということで、高3の登校日を待って、事情を知っているらしいその生徒を呼び出すことに。
何ですか、これ?

「すいません、本当は図書館のカウンター前に置こうと思ったんですけど、入試の日は図書館が閉まっていたので仕方なく玄関の返却ポストの上に置いたんです」
なるほど。
いや、なるほどじゃない、それはそうとして、何でこんなの置いたわけ?

「いえ、面白いかな、と思ったので」
は?
「突然こんなのが置いてあったら先生がどんな反応するか面白そうだったので」
え?
「おかしな反応して、またブログにいろいろ書いてもらえるかと思って」
「‥‥‥それだけ?」
「はい、それだけです」

はぁー!?

それだけのためにわざわざこんなすごいお面作ったわけ?
美術の先生が、あまりに出来がいいので生徒の作品ではないだろう、と言ってたくらい手間かかってるじゃん!
しかも新聞の切り抜きまで展示できるようにして。

「あ、その切抜きは母が『こんなのあったよー』とか言って用意してくれたんですー」
へ?
「って言うか、もともと先生のブログ読んでいた母に、『あなた暇だったらこんなことやってみたらー』って言われたんでお面作ったんですよー」
「‥‥‥ハハハハハ母母」
「ははははは」

‥‥‥おかあさん、共犯じゃん!!
というより、むしろ教唆犯。
実行犯より悪質な教唆犯でしょー。

まぁとりあえず怨念の込められた鬼面でなくてちょっと安心しましたけど。
それにしてもこの鬼、どうするの?

「あー、それあげまーす」
いやぁー、まぁお気持ちは嬉しいんだけど、これってどこに飾ればいいのやら。
カウンターの前のかわいい奴らと一緒に置くのもちょっと‥‥‥。

20130309oni2

ね、おかしいでしょ、どう考えても。
シュールだ‥‥‥。
まぁ置く場所はおいおい考えましょうか。

そういえば以前、バレンタインの時にも書いたと思うけど、まだ疑っていた方にもう一度言っておきましょう。
これでお分かりいただけたかと思いますが、こんなに手の込んだいたずら、
本当にやるんですよ、この子たち。

まぁでもいいんですけど。
おもしろかったので許します。
なんて書くと、また「そうか、おもしろければ何でも許されるのか」と都合よく考える生徒が出てきそうなので断っておくけど、そんなことはありませんから。

「何でも許される」ことはありません、せいぜい「たいがいのことは許される」くらいかと。