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2010年9月10日 (金)

日桜戦

さて、試合を振り返りたいと思います。

日桜は、東久留米に6-0で勝利するくらい強豪でした。戸山にも最後に1点はFKから入れられましたが、押し気味に展開する、攻撃的なチームです。

2週連続審判をしていましたが、とにかく大きい、早い、強い、そして気持もアグレッシブ。

うちとは正反対のチームです。

試合前までは練習参加が少なかったです。その中でも来たメンバーで気持を前にもっていくことを意識して練習をしていきました。あとから聞いた話ですが、高1のR.Y.は木曜くらいからずっと体調不良で、試合後はしゃべれないくらいで帰宅したそうです。本人いわく「サッカーをやっているときは大丈夫なんですよ」と言っていましたが、試合翌日は早退してしまいました…。でも、サッカー部っぽくていいですね。でも、無理はしないでください。そんな強い選手もいると思うと、うれしいですね。

その反面、宿題やその他の理由で全員がそろわないわけですから、その分、モチベーションの差や、戦術理解もできていない先発もいました。

この試合では、スタートから勝負に行くようにして、試合中盤は踏ん張り、最後にもうひと押しする予定でした。そのスタートから行く気持を練習の中で、さまざまな形の1対1やシュート練で入れました。うちは正直、展開の練習ってほとんどやれていません。まだそのレベルではありません。ですが、ボールをたくさん触ったり、個人技、待ち時間が短い練習にすることで、選手の上達を早めます。

ですから、今、1回練習を休むだけでもかなりの差になります。その中で日曜日のスタートの選手の中には練習に全部出ていない選手もいました。高校からサッカーを始めて、すでにレギュラー候補になっているこのR.Y.も練習を休まず、必死でやっているので、試合でも60分間踏ん張り、最後まで力を出し切ってくれます。

そういった状況での試合でした。

まずは、試合前から言っていたことは「今日は相手の前線が強い、だから、ディフェンスはセーフティーにやりなさい。(普段は単純にボールをけって相手に渡すなと言っていますが、)今日は危ないと思ったら、前線の選手にあてるようなパス、あるいは裏を狙うようなキックをしなさい。そして、サイドの選手や前線はサポートやスペースをつく動きをしなさい。」と言っておきました。理由は2週連続で審判をやって、相手の前線は本当に強いです。たぶん、ベンチで見ているより、間近で見ると相当です。2部の女子のレベルではありません。ですが、とめる方法もあります。その流れを選手たちに練習で伝えておきました。さらに、相手が前に蹴ったときは相手のディフェンスが空くときでもあります。また、うちはフォーメーションが流動的ですから、相手からしたらやりづらいので、相手がFWに頼っている瞬間がうちにチャンスもあると思いました。

いざ、試合が始まると、開始早々に押し込まれたものの、相手の2枚のFWはそれなりに潰し、中盤のボール運びの選手も自由にやらせませんでした。まぁ相手も調子がかなり悪かったのでしょう。その後はうちが押し込みながらの展開で、相手は早めにクリアーをしてくれるので、支配率もうちが高かったと思います。

うちは何度かサイドからパスをつなぎ、中へ展開する場面がありましたが、なかなかフィニッシュまで行けませんでした。

そして、狙い通りのプレーが起きました。前半終了直前、キーパーが取ったボールを前線の選手が張り、超えたボールを2列目の選手が抜けだし、シュート。転々としながらもボールはゴールへ。いい形で前半終了しました。

まさかの展開だったと思いますが、こちらはイメージ通りに進められました。相手のFWをうまく抑え、相手が上がるところを突く。

ハーフタイムには選手はいつも以上に晴れやかな表情でした。「やってて楽しいだろう」といってしまいました。強い相手に自分達で力を合わせて戦えるのは本当にいいことです。ベンチのメンバー、特に高1はよく声も出ていました。

HTの指示では「後ろの選手は無理をしないこと。厳しかったら、早めに前線の選手にあてること。今日はつなげないことも多いから無理をしない。周りの選手は後ろの選手に負担をかけないように、前は前で動いて、もらう準備をしよう。」

後半に入ってもそれなりの展開でしたが、相手も徐々にうちの守備になれてきて、ずれる動きが出てきて、ゴール前のシーンが増えました。ただ、決定的なピンチもなく、正直、このまま試合終盤になれば追加点が狙えると思った矢先、注意したディフェンスラインで、まさかの最終ラインがボールを取られ、一気にゴール前へ。相手のスピードはうちより早いので、追い付けず、同点ゴールを。

終了前には同じような形で2失点目。そして、そのまま試合終了。

正直、負けはしましたが、すごい試合でした。たぶん、ベンチで見ていた選手は激しさは感じなかったかもしれませんが、中でやっている選手は相当ハードな試合でした。それくらい、うちの選手も相手に負けずにやっていたということです。その中で後半途中までリードできたのは立派です。

さて、失点については試合後の反省で確認をしました。

うちのチームは簡単にクリアーをしません。もちろん、前線の選手が準備ができていたらそこやスペースに蹴るのは狙いがあるプレーなので、OKです。

ボール取られたディフェンスに責任があるかといえば、当然あります。注意をしていたわけですから。しかし、それ以外にも周りのサポートがないから、逃げない、前線が準備できていないから出せない、ということも挙げられます。つまり、失点した原因はボールを取られたことが直接的な原因ですが、その状況を作ったのは全選手です。きっとあれをクリアーすればよいと思った人もいると思いますが、ならば選手が「クリアー」といえばいいですし、クリアーしてさらにピンチになることもあるので、それはあくまで結果論です。また、取られた選手は日頃から練習熱心で、サッカーに対して責任感があるので、あの状況でほかの態勢が悪い選手に任せるより、自分でなんとかしようというのがありました。試合前の週の練習では誰よりも私に1対1で勝負して、日桜のFW対策をしていました。だから、今までも失点が少なかったので、今回の失点の一つの原因ではありますが、敗因は他の選手の動きにもあるのです。

だから、失点の原因=敗因ではないです。

ただ、その選手に伝えたのは、その時の状況判断がベストだったのか?また、あのくらいは自分で責任もってプレーできる選手にならなくてはいけないと。

キャプテンもFWにいて、失点の場面でその責任を理解していました。「自分が動かなかったから、ディフェンダーに負担をかけていた。だから、一人の責任ではないので、次はもっと動けるようにします。」

負けたけど、最下位のチームであの失点をFWも責任を感じられるチームがほかにあるのでしょうか?もし、単純にクリアーするチームだったらFWはそこまでディフェンダーのことは考えられませんし、また、キャプテンは中学からサッカーを始めて、キーパー以外のすべてのポジションで出場しているので、こういったことがいえます。

試合に負けたかもしれませんが、こういったサッカーへの考え、チームへの考えができるようになった選手が出てきてくれたことをうれしく思います。

当然、そう感じられている選手ばかりではありません。まだまだサッカーへの理解も十分ではなく、気持ちで負けている選手もいないわけではありません。

少しずつでもキャプテンのように考えられる選手が増えてくれば、まだまだ共立は強くなると思います。

うちは特に展開やパス回しをたくさんやっているわけではありませんが、今は個人の能力が高い選手がいるわけではありません。だからこそ、最低限の基礎をつけて、自然とパスを回す意識が出てくるのでしょう。

もう少し、個人で勝負できるレベルにも上げて、今後の関東大会などへつなげていきたいと思います。