リーグ最終節
本日、リーグ戦最終節が行われました。OGコーチも3名来てくれての試合となりました。
私たちの置かれた状況を私はあまり理解しておらず、勝っても2位に入れるのかどうなのかわからないという感覚で試合を向かえました。正直、リーグ戦なので計算して戦いたくなかったので、実はリーグの表をまとめながらも、全くそこには注目していませんでした。
とにかく、勝って他チームの状況によって、もしかしたら2位に入れるという感じかなぁと思っていました。
そして、最終節は勝手に優勝候補の一つと思っていた王子総合さんでした。
なので、正直、昨年度と同じように後半失速して4位かなぁと、やはり優勝や入れ替え戦に関わるところになるとなかなかみんな力を出せず負けるんだなぁと朝思いながら来ました。最後の勝ち方を知らないチームですからね…。
そうです、考えたら私、共立で優勝というのをどのリーグでもしたことがなかったのですから。
そこで、私はこの試合に対しての位置づけは、個の能力の高い王子の選手相手に、うちの選手がどこまでがむしゃらにやれるか、勝利のためにどこまで走れるかでした。
今朝の部ログで書いたとおり、負ける覚悟で戦えても、勝つ覚悟をもって臨んでいない、だから勝てないのだと。
正直、気の優しい選手達の集まりなので、そこは勝つために必要なステップアップと感じていました。
前日のミーティングで私の考えを話したあと、選手に先発を決めさせました。
けが人がいて、ベストをくめない。GKも本調子でない中で、しかも2日前に戦って色々ばれているので…。
選手がこれで勝つんだというメンバーを選ばせました。
なぜか私は選手が選んだメンバーならやれるという自信を持っていました。
当然、このリーグ戦の中で、いくつかポイントになる試合を意識はしてきました。今回は、うちが弱点としているフィジカルにおいて、フィジカルも技術もうまい相手に、あえて真っ向勝負を挑ませました。
挑むためにしたこと、当然フィジカルコンタクトの練習はもちろんのこと、それ以上にメンタルを意識しました。
メンタルと言っても鍛えた訳ではありません。自分たちが挑戦するのはなぜなのか、挑戦することで失うもの、得るもの、そんなことを話し、最後にはメンバーを決めてもらいました。
結果として、いつものように中学生を入れて、調子が上がってきた高校2年のトップの選手は控えに、けがで空いたポジションには別の高校2年生が入り、中学生はGKのバックアップ+DFのバックアップとして残しました。
試合結果は予想外の8-2で勝利しました。
試合前はOGコーチ、さらには控えから言葉をもらいました。その中で、高2のR.Aがいつもとは違い、単語ではなく、文章で選手に言葉を送っていて、ここからも気持ちが見えました。試合前の雰囲気がいつもと違いました。
先制点は共立。本日のメンバーでスタートから行くか、後半の疲れたところで投入するか迷っていた中3の選手が起点でした。高2の先輩の「中3Mは1試合もつから温存しなくてよくない?」との発言から先発を守り、見事右サイドから大きなクロスをあげ、GKの上を越えて、それを中2のMが押し込み先制。ラッキーな形ではありましたが、大きな先制点。
しかし、その中3がなんといつもの下に目線が入り込むプレーで相手に囲まれ奪われると相手の左サイドから正確なクロスが、そして後ろから入った王子のキープレーヤーがW杯のファンペルシーを彷彿させるヘディングで同点にすぐに追いつかれます。
試合前に伝えていたのは、誰がGKやっても止められないシュートはある。だから、点の取り合いで勝つしかないということ。
意外にも選手は気落ちせず、また、中3への声がけも今回は相手が相手だけに、後押しするように声がけしました。
すると、得点パターンの形から相手の高2H.Sが走り込み、冷静にシュート。これが勝ち越しゴール。
さらに前半終了間際には、同じく高2H.Sが走り込み、同じようにシュート。3-1で前半を折り返しました。
前半を終えると、うちの選手は真っ黒な選手が多い。戦っている感じがして、少し疲れが見えていました。また、精神的に戦いながら、弱っている選手もいました。
前半を見る限り、直前でのフィジカルコンタクトの練習が完全にはまり、相手のポイントを押さえながら、踏ん張ったというか逃げ切った感じでした。
ハーフタイムでは、戦えていてこれを残りも続けるだけという話。ただ、相手の方が体力は残っているし、相手には一発があるから、同点のつもりとまでは言わないが、2点差は1点差と思いなさいと指示。後半は相手が色々変えたり、仕掛けてくるから、1点先に取られるかもしれないが、同じように後半もチャンスがあるから、奪われても焦らず戦い続けなさい。70分のゲームで勝たなければ意味がない、と伝えました。勝つためにはどんなにつらくてもこの70分をやらないといけないのです。残り35分を戦う気持ちを入れ直すことが私の唯一の役目でした。ハーフタイムにはOGコーチも含め声を出してくれて、さらに、笑いも入れながらも楽しくチャレンジできるように送り出しました。
後半は予想通り相手のキープレーヤーが右サイド開いていたところ誰もプレスに行かずに大きなセンタリングをあげられ、バウンドがあわず後ろに行きそのままゴール…。
3-2になってしまいました。しかし、ここからのファイトが違いました。
コーナーキックを奪うと一本目相手に完全にクリアーされ、もう一度コーナー。私はここで、相手のクリアーが嫌だったので、高1キャプテンに少しずらして蹴りなさいと言おうと思いましたが、思い踏みとどまり、そして、そのまま蹴らすとなんとGKの手をはじきそのままゴール。4-2
なんかいつもと雰囲気が違う。
ベンチからの声も出続けている。
いけるかもと思いながらもここから残りを戦いきらなければ意味がないので、ここからだと選手達に言い聞かせました。
その後、相手の6秒を超えてのGKのボール所持で間接FK。
しかし、ここで高2のゲームキャプテン(新人戦から高2がゲームキャプテンをやってます。これも後で話を書きます。)が取った判断はペナルティの中から中の選手に合わせるという誰も想像しない選択でした。見事相手の裏をかき、完全にフリーになった中2Mがヘディングシュート。5-2。
ここまで来ると選手は自信に満ちあふれたかのようなプレーで、相手に挑んでいけました。
追加点は中3のM、高2のH.Sで、最後の8点目は前節から散々外しまくった高1のYが決めてくれました。
結果としては8-2ですが、正直、いつどこで相手にリズムがいくか、いけば連続失点が考えられただけに最後まで気が抜けませんでした。
ただ、保護者の方、OG、色々な方のサポートを受けて臨めたこの試合は本当に最高でした。
部活動におけるサッカーの醍醐味は勝つことではなく、強い相手に挑むために努力し、自分と戦うこと、そして、その挑戦を自分でやったと思える達成感だと思っています。その上で結果もついてくれば最高。つまり、結果ではなく、成果!それを子供達に伝えたいと必死にやってきましたが、今日はそれを選手が少しは感じてくれたでしょうか?
うちの選手は次、王子さんとやったらこのスコアにならないことは百も承知という顔で、反省会の時に、私の話を聞いていました。
強い相手がいて、そういう相手と戦えたことは本当に幸せなことです。
サッカー部にいて、色々大変なことも多かったと思いますが、やっていてよかったですね!
何より今日はベンチの選手の声もすごいよかった。みんなで戦うということがどういうことか、控え選手がいかに重要かも試合にでている選手も出ていない選手も感じてくれたのではないでしょうか?
そして、いつか自分たちが卒業した後にまた帰ってくるグランドがあるってこと最高ですよ!
私も未だに六大学野球、箱根駅伝、ラグビーなど母校の試合を楽しませてもらっていますが、共立のサッカー部にいて、母校の試合を堂々と見に来るためには、今頑張ることが大切!
今日は本当に苦しい時代を戦ったOGたちが来てくれたおかげで、私も落ち着いて試合を見られました。
OGとの試合後の食事も楽しんで、とても幸せでした。部活動でのサッカー、いろんな醍醐味があるなぁって思いました。
私はなぜかやる気になり学校に戻り仕事をしていました。
明日からは前向きなやる気は残しつつ、切り替えていきましょう!
応援ありがとうございました。