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2010年9月28日 (火)

早くお返しください

白亜祭も終わったので、図書委員を集め、一気に督促状を配付。
それぞれのクラスに持ち帰って、対象者に渡してもらう。
督促状というのは、要するに返却期限を過ぎても借りた図書を返さない生徒に、「早く返しとくれ!」と催促するもの。
実は夏休み前に思い切り図書をどっさり借りていって、未だに返さない生徒がけっこういるのである。
夏休み明けてもうすぐ一カ月になるぞ。
まぁ白亜祭もあってズルズル延滞していったのかもしれないけれど、もう限界じゃ。

それにしても、返せ返せと言われながら何でなかなか返さないのだろう?
面倒くさいとは言うが、毎日来る学校の図書館だし、ウチなどは玄関ホールに返却ポストもあるのだから、たいした仕事ではないだろうに。
市立図書館などで借りて、わざわざそこまで行かなきゃいけないというのであれば、まぁ面倒だっていうのも分かるような気もするが。

そういえばウチのオクサンのところにも、市立図書館から返却の督促ハガキが届いていたな。
仮にも司書教諭の妻たる者が延滞の督促状を受けるとは何事だ、許さんぞ!
……などということは口が裂けても言えないが(怖くて)、まぁそれはそれとして、学校の本くらいすぐに返してもいいでしょーに。

だが、返却せぬ者はあれこれ言い訳をしてくる。

「うちのおかーさんが読んでて返してくれないんですよー」
これはよく聞かれる話、まぁ分かるような気もする。

「せんせー、もう返しましたよー(ちょっとご立腹)」
これもよく聞くが、そのうち1割くらいは確かに返してあってこちらの処理ミスだったりするが、9割くらいは本人の思い違い。
もう一度探してみさなれ、と言うとだいたい後から返されることが多い。

そして今日はちょいと唖然とするような話が……。
「せんせー、すみません、夏休みにおばあちゃんの家に行って本を置いてきてしまいましたぁ!」
「おばあちゃんの家って、どこよ?」
「福岡県の久留米市でーす」
おいおい、どうすんだよ、明るく「久留米市でーす」とか言ってちゃまずいでしょ。
しかし本人は極めて明るくにこやかにこう言うのだった。

「来年の夏休みにまた行くから、それまで待っててくださーい」

待てるかぁ!!
すぐに送ってもらえー!

とはいえ、なんか、おばあちゃんに悪いような気がしてしまうのが私の甘いところだろうか……。

2010年9月20日 (月)

訊かないでくれ……。

白亜祭終了しました。
お疲れ様でした。

現校舎で行う最後の白亜祭ということで、それなりに感慨深いものがある。
まぁ、そういうこともあってか、卒業生が大量に押し寄せてきていたな。
学校出たばかり、ほやほやの卒業生が多かったけれど、いったい何年ぶりなんだ、というような卒業生までいたなぁ。

ある卒業生は、ひとしきり話をしてから、突然何気なく訊いてくる。
「……とか何とか話しているけれど、私の名前覚えてるー?」
ギグッ。
「覚えてないんだよねー。さっきから思い出そうとはしているけど、頭の中でぐるぐるしてるでしょー」(笑う)
ギギググッッ。

おっしゃるとおりです。
名前が覚えられない、覚えても思い出せないという、自らの老化に関する一考察を先日もここに述べたのだけれども、ましてや10年前、20年前となるとこりゃ難儀ですわ。
もちろん、うまい具合に出てくる場合もあるのだけれど。
いかんなぁ、これではよほどいい加減な教師なんだと思われてしまうぞ(まぁ、思われても否定しづらいところが問題ではあるが)。

別の卒業生の時には、仕方ないのでとぼけてみる。
「先生、名前分かってるー?」
「あったりまえだのくらっかぁー(汗)」
「……、せんせ、つるつるすべってますよ」
「いやいや、これって誰のギャグか知ってるか? 藤田まことだぞ、中村主水だぞ、なんで『主水』を『もんど』って読むかっていうと、これは『古事記伝』に載っていてな……」
あまりにも強引な話の逸らしに、魂胆バレバレである。
「じゃ、仕事あるから、またねー」

逃げる。

それにしても驚いたのは、なんかどこから知りえたのか分からんが、けっこう多くの卒業生が「まったり図書室」を読んでいたこと。
「ちゃんと更新してってくださーい!」
などと言われて複雑な気分じゃ。

だいたいこのブログはもともとは「お試し」。
広報でブログを始めることになった時、管理人がブログやったことないようではいかんと思い、試しにちょっとやってみようと始めたものなんですよー。
1年くらいでばっくれようと思っていたのだけれど、何となく周りにつつかれて止められずにズルズルと……。
決断力の欠如とも言えるのだけれどね。

おっと、またまた愚痴愚痴になってきてしまったぞ。
まぁとりあえず頑張りますので、名前を確認するのはご遠慮くださいませ……。

2010年9月16日 (木)

何はともあれ白亜祭

先日、読書のススメのポスターを紹介して、生徒の才能を褒めたたえた。
すばらしいことだ。

ところが一方で、未だに提出していない生徒もいる!
勉強忙しいんですよー、などと言い訳をぐちぐち言っているが、甘すぎる。
だいたい、君はまだ高校2年生なのにそんな余裕のないやり方をしていては、成功など覚束ないだろうが。
などと説教しようかと思ったのに、話を変えようとする。

「先生ー、そんなことより有川浩の『ストーリー・セラー』入りましたぁ? 待ってるんですよー」
「もうとっくに入っとるわ!」
「えー、すぐ貸してください!」
「ダメ!」
「エー、何ですか、それー!?」
「ポスター出さないヤツには貸さん!!(司書教諭、勝ち誇る)」
「はぁー!(生徒、怒る、あるいは呆れる)」

しかしその生徒がぼそっとつぶやく。
「このヒト、人間小さい……」

はぁー!
こーいーつーぅー!!!!!!
許せん!

「うるさい、借りたかったら早く出すものを出せ!」
「べぇー、っだ!」
「舌は出すな!」
「ゲェー、っだ!」
「ゲ〇も出すな!」
(自主規制アリ、一部虚構アリ)

いかん、また生徒相手に程度の低い諍いをしてしまった。
そんなことより、白亜祭だ、白亜祭。
今日から本格的な準備がスタート。
明日もう一日準備があり、明後日からが本番。
とにかく現校舎での最後の白亜祭だからなぁ。

在校生のみなさん、悔いなく大団円を迎えましょう!
(とは言っても、白亜祭自体はまだまだ続くのだけれどね)

保護者のみなさん、受験生のみなさん、生徒がちょいと羽目を外していても許してあげてくださいー。
(外しすぎないか、一抹の不安はあるが)

2010年9月11日 (土)

シュールですね

それにしても中学生は元気が有り余っているな。
昼休み、こちらが仕事に忙しくしていると、いつの間にか図書事務室の中に生徒が増殖していくではないか。
しかも中には鬼ごっこをし始めるタワケモノまで出る始末。
がるるるるるるるるるぅ!
怒髪天を衝くぞ!

などと、またいつもの調子で愚痴をこぼし始めたのだけれど、ちょっと待った。
思い起こすに、毎度毎度生徒の悪態ばかりを書いているような気がするなぁ。
これはまずいのではないか?

だいたい学校の広報で始めたブログなのに、生徒の悪態ばかり書いていていいのだろうか……と、今になって根本的な疑問に突き当たる。
いやいや、生徒のナマの姿が出ていていいんじゃない、と私の某上司も言っているし。
ま、いっかぁ。
(もっとも「ナマの姿」が悪態ばかりというのはシャレにならんが……)

しかしここは一つ、日本全国のまったり図書室愛読者諸君に言っておかねばなるまい(大誇張アリ)。
私は話をおもしろおかしくするために、敢えて生徒の悪態だけを取り上げてしまいがちではあるが、本来の生徒たちは優しく愛らしく、また理知的な面も併せ持っているのである。
(ホントか、ホントなのか、と頭を抱えて数分間自問する司書教諭アリ)

え~、まぁそういうこともあって、というわけでもないのですが、今日はちょっと褒め言葉などつづってみようかと。
実は夏休み直前に、学校の読書推進委員会の要望もあって、読書の勧めに関するポスターを図書委員に描いてもらうことが突然決まった。
ただでさえ宿題でヒーコラ言っている時に申し訳ないようにも思ったのだけれど、まぁ夏休みは長いしどうにかなるかなと……。

で夏休み明け、提出してもらいました。
どうもどうも御苦労さまでした。
すると、まぁいろんな作品があって、まぁ中には確かにちょっと手を抜いたかというのもあったり、がんばったなぁと感心するような絵もあったりした。
そして、おーっと眼を見張るようなシュールな作品もあって、ちょっと感動しちまいました。
せっかくだからここで紹介しちゃおうかな、と思うわけです。

20100911a

シュールだ。
車内読書する乗客の皆さんの頭がすべて本。
なんかそれぞれの表情が見える……ような気がしてくる。
この発想に拍手。

20100911b

これもまたいいでしょー。
わかりにくいかもしれないけれど、コラージュです。
本の世界に入り込みたくなる(?)気がしてくる。
独特の世界観に拍手。

とまぁ、あまりいっぱい紹介はできないのだけれど、特にちょっと気になった2作をアップしてみました。
他にもいろいろいい作品はあったけれど、全部は無理なので、失礼!
許してね。

生徒の個性の発現にちょっと感動してしまったというお話。
今後もたまには生徒自慢をさせてくれぃー!

2010年9月 4日 (土)

直木賞作家、実は卒業生!

夏休み直前の7月15日、第143回の直木賞が決定。
以前ここでも取り上げた「天地明察」などの候補作品が6作挙がっていたのだけれど、見事受賞したのは中島京子さんの「小さいおうち」でした。
これはまぁ、ご存じの方も多いと思うのだけれど。
で、実はこの中島京子さん、我が共立女子第二高等学校の卒業生なんです
すごいぞ、中島さん!
やったぞ、中島さん!
ひゃぁ~、中島さん!

ちょっと公表に慎重になっていたのだけれど、教頭から「まぁいいのでは」ということでOKも出ましたので、大々的に……というわけではないけれど、とりあえずここにお伝えします。
公式HPにもトップページに載せたいですねぇ。
中島京子さん、おめでとうございます!(ちょっと遅くなっちゃいましたけど……)

20100904

ちなみに中島さんは本校の10回生でした。
文芸部にも所属していたそうです。
文芸部にその頃の機関誌が残っていたら、すごく価値のあるものになったでしょうけどね。
まぁ、たぶんもうないだろうなぁ。
私はまだその頃は勤務していなかったのだけれど、教頭に聞くと「覚えてるよー」と言っておりました。
もうだいぶ昔なんだけど、さすが教頭!
いやぁ、すごいな教頭は!
よ! にっぽんいち!……。

いかん、あんまりふざけると叱られるので止めておこう。
教頭もそうだけれど、学校に勤務する者としては本当~に嬉しいですね。
誇りに思います。
もちろん、在校生の皆さんもそうだと思うけれど。

というわけで、受賞作「小さいおうち」をぜひ一度読んで欲しいですね。
内容的には、昭和初期から戦時中、戦後の激動の時代を背景に、ある一家の忘れがたい秘めた恋の物語を、主人公である女中の目を通して描かれるもの。
在校生の皆さんにも読みやすいと思うので、ぜひご一読を。

中島さんはこれまでにもたくさん作品を出していて、図書室にもかなりたくさんあるので、それらの作品も併せて読んでみておくれ。
そして先輩に続け!という生徒諸君が現れることを期待する司書教諭であった。

2010年9月 1日 (水)

あぁ、始まってしまった

もしかしたらやってこないのではないかと密かに期待していた9月1日が、やっぱり来てしまった。
ほんとに来るもんなんだなー。
もっとも夏休み中もずっと事務仕事は続いていたわけで、2学期が始まったということにあまり感慨はないのだけれど。
しかし生徒がどっさりやってくれば、慌ただしさが全然違うからな。
初日から早速、図書室もうるさい。

夏休み明けで久々に友達に会ったせいか、まぁ皆さん元気だこと。
普段お世話になっている司書教諭に、旅行のお土産を持ってくる、よく出来た生徒もいる。
そんなぁ、気をつかわんでもいいのにぃぃぃ。
そうかそうか、クッキーか。
そうかそうか、チョコレートか。
そうかそうか、人形か……(人形?)。

いえいえ、お土産を強制など、一切していませんよ。
そんな厚かましい人間ではありませんほほほほほ。
まぁお土産の効用については、以前熱弁を揮わせていただいたこともあったけど。

しかし京都大阪、そして甲子園まで行って遊んできた常連Aは、先生の分お土産忘れた、とか平然と言ってるぞ。
ほほぉ。
ほらほら、これはクッキーだそうだ、これはチョコレートだそうだ、などと、その常連Aの目の前でもらったお土産をひとつひとつ説明してあげる、親切心で。
いえいえ、意地悪で(あてつけで)やっているわけではございません。
他意はございません。
もっともその常連Aはずっと嫌そうーな顔をしていたけれど。

一緒にいた常連Bが空気を察したのか、「先生、修学旅行行ったらお土産買ってきますねー」
司書教諭「いやぁ、君たちのそういう気持ちだけで十分だよ(強調)!」
常連B  「食べるものの方がいいですかねー」
司書教諭「ま、そうだねぇ」
常連A  「……やっぱ欲しいんじゃん!」

え~、しょっぱなから相変わらずゆるい内容で申し訳ございません。
もう少し実のある内容にしたいとは思っております(が、自信はなし)。
二学期もどうぞよろしく。