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2013年7月

2013年7月18日 (木)

高校2年生 化学(グリーンケミストリーな電気分解)

環境にやさしい化学(有害なものは使わない、出さない、省資源など環境に与える影響をすくなくすること)を「グリーンケミストリー」といいます。

大げさなタイトルをつけましたが、できるだけ小規模を意識して実験を行いました。

本来ならば300mLほどのビーカーとそれに会った炭素電極を用いますが、今回の実験では50mLのビーカーとシャーペンの芯を用いました。

その方が使用する薬品や処分する溶液の量も少なくて済みますので、環境にやさしいですよね。

 

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さて、実験の内容ですが、1つ目はヨウ化カリウム水溶液の電気分解です。

変化のようすをわかりやすくするために、デンプン溶液とフェノールフタレイン溶液を加えておきます。

電流を流してしばらくすると・・・

電極付近の溶液の色が変わってきました。

陽極(右側)では、ヨウ素デンプン反応によりヨウ素が生成したことがわかります。

陰極(左側)では、赤色に呈色したことから水酸化物イオンが生成したことがわかります。

 

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2つ目は塩化銅(Ⅱ)水溶液の電気分解です。

陽極(右側)では、気体が発生したことがわかります。プールのにおいがすると言っていました。

陰極(左側)では、芯のまわりに赤銅色の物質が付着したことがわかります。

高校生のみなさん、それぞれの極で起こった変化をイオン反応式で表してみましょう。

2013年7月16日 (火)

共立二中高の自然がいっぱい2 (32)

2013年7月17日

例年ではまだ梅雨明けするかしないかという時期ですが、今年は猛暑続きで早くも夏ばての方も多いのではないでしょうか。

こんな天候にもかかわらず、生き物たちは元気です。

夏休み前の学校内の生き物の姿をご覧ください。

 

Photo

ヤマユリ

日本特有のユリで大きな花をつけることから海外でも人気のようです。

花が重すぎてこの写真のように全体が傾いてしまうことも。

学校内のいろいろなところでこの花を見ることができます。

 

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コブシの実

これを見た瞬間に気持ち悪いと感じる人もいると思いますが、この形が「握りこぶし」に似ているから「コブシ」と名づけられたといわれています。

中庭の渡り廊下から観察できます。

 

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マムシグサの実

5月ごろ独特な花を咲かせて、今の時期に色鮮やかな実をつけます。

雑木林を歩いていても目に付く色合いです。

  

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アメリカアザミ

ヨーロッパ原産の外来種ですが、日本にはアメリカからの輸入品にまぎれてきたことからこのような名前になったようです。

旧校舎のファーム付近で多く見られます。

 

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メマツヨイグサ

「待宵草」と漢字で書くように、夜になるのを待って花を咲かせると思いがちですが、昼間から咲いていることが多いようです。

黄色い花はこの時期にあまりないので、とても目立ちます。

2013年7月 8日 (月)

共立二中高の自然がいっぱい2 (31)

2013年7月8日

蒸し暑さが日に日に感じられるようになりました。

梅雨も明ければ本格的な夏。

季節のページがまた1ページめくられるときが近くなったという感じがします。

この時期から、だんだんと花の数が少なくなってきて、緑一色になってきます。

暑さ増す一日を紹介します。


 

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オトギリソウ

この植物は薬草として知られています。

傷や虫さされによく効きます。

蚊に刺された生徒にこの薬草を塗ってやると、初めはみんな変な顔をしますが、

その効き目に驚き、再びやってくる生徒がたくさんいます。


 

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カタバミの実

可愛らしい3つの葉っぱをもち、黄色い花を咲かせるカタバミですが、

この時期にできる実をそっと指でつまむと、中から種子が飛び出してきて

不思議な感覚を体験することができます。

ぜひ、やってみてください。


 

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サクラの紅葉

今年はなぜかこの時期に紅葉する葉っぱがあります。

原因はよくわかりませんが、緑の葉に紅色がよくマッチして、サクラの違った美しさを感じることができます。  

 

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タマムシ

自然の美しさを集約した虫の代表ではないでしょうか。

太陽の光に照らされると、いろいろな色に輝きます。玉虫色とはよく言ったものです。

2013年7月 1日 (月)

高校2年生 化学(ナイロン66の合成)

 高校2年生の有機化学分野では、さまざまな実験を通して有機化合物の合成の基礎を学んできました。

今回紹介するのは、理系クラスの授業で行った「ナイロン66の合成」です。

「ナイロン66」とは、ポリアミド系の合成繊維で、「アジピン酸」と「ヘキサメチレンジアミン」の縮合重合によって合成します。

ただ、学校の実験室でも簡単に化学反応が起こるように、「アジピン酸」の代わりに「アジピン酸ジクロリド」という物質を用います。

難しい話はやめて、実験のようすをご覧ください。

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ヘキサメチレンジアミンの溶液に、アジピン酸ジクロリドの溶液を静かに注ぎます。

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溶液の境界面をピンセットではさんで持ち上げ、試験管やガラス棒に巻きつけます。

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たくさんのナイロン66が合成できました。