自然 Feed

2024年7月20日 (土)

共立二中高の自然がいっぱい2 (232)

2024年7月20日

今年はセミが少ないようだと言われていますが、それでも外を歩くとセミの声が暑さを増幅しているのがわかります。

本日は終業式。生徒たちは明日から夏休みとなります。

この夏休みに自然にたくさん触れて、貴重な体験をしてほしいと願っています。

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シナノキの実

写真ではわかりにくいですが、葉の中央部に実がついています。

実が葉とともに落ちる時はグライダーのように風に乗って遠くまで飛んでいきます。

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ブルーベリーの実

そろそろ熟してきて美味しくなってきました。

生徒たちは下校時に自由に食べてもよいのですが、ここのところの厳しい暑さのためか、冷房のきいたスクールバスにすぐ乗ってしまいます。

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ヤマユリ

学校のあちらこちらで咲いていますが、花が大きく重いため、花が地面についてしまっています。

中には写真のようにたくさん花をつけすぎているものも見られます。

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セリ

若葉が競い合うように伸びる姿から「セリ」と名付けられたようです。

この時期はビオトープで花盛りです。

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オニドコロ

根や茎は薬用に利用され、鎮痛、利尿作用があるようです。

でも、飲みすぎると胃腸炎を起こすようです。

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クマシデ

生徒はこの木を見ると「これなあに」と聞いてきます。

クマシデの実はよく目立つので注目されています。

2024年6月18日 (火)

共立二中高の自然がいっぱい2 (231)

2024年6月18日

夏休みまであと1カ月ほどになってきました。

日差しの強さや湿度の高さは夏そのものです。

外を歩くのも汗だくになる季節です。

でも生き物たちの生き生きとした姿が観察できるこの期間にたくさんの自然に出会ってほしいと思います。

 

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アカメガシワ

ほかの植物が生育できないところでも生えることができる先駆植物として授業では教えていますが、花に注目したことはありませんでした。

意外ときれいな花なので驚きました。写真は雄花になります。

 

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ネジバナ

毎年芝生の中から顔を出してくれています。

右巻きと左巻きの両方があるところが面白いところです。

 

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ミヤコグサ

スクールバス停付近の芝生の中に生えていました。

鮮やかな黄色い花が太陽の光を反射してまぶしいくらいでした。

 

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ナツツバキ

日本の沙羅双樹として親しまれている植物です。

花は一日で落ちてしまいますが、地面に落ちた花々を眺めるのも風情があってよいものです。

 

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マツバウンラン

背の高さは30cmほどありますが、花が小さいためあまり目立たない植物です。

近づいて見てみるとかわいらしい花が観察できます。

 

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ムシトリナデシコ

花の付け根がべとべとしているので、そこに虫をくっつけて花の栄養にしてしまうと思われがちですが、実際はアリなどの昆虫が地面からはい上がってくるのを防いでいるだけといわれています。

ふつうはもう少し背が高くなるのですが今年は背が伸びないで花が咲いてしまったようです。

2024年6月 7日 (金)

共立二中高の自然がいっぱい2 (230)

2024年6月7日

そろそろ梅雨に入る季節になりました。

学校内ではアジサイが色とりどりに自己主張し始めています。

湿度が高くムシムシする季節ですが、生き物たちにとっては大切な季節です。

梅雨に入る前の生き物たちの姿を紹介します。

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キヌガサタケ

食用として栽培されることもありますが、自然界では珍しいキノコです。

成長するスピードが速く、半日もすると成長も終わり、しおれてきてしまいます。

ややしおれ気味の写真ですが竹林に10個ほど生えていました。

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シナノキ

前庭で花を咲かせているのですが、ほとんどの生徒は気づかずに通り過ぎて行ってしまいます。

江戸時代以前はこの木の皮で服をつくったそうです。

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ビワ

昨年種子を植えてから15年経ち初めて実がなりました。

今年もたくさん実っています。生徒たちは競ってこの実を食べています。

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ニワゼキショウ

1か月ほど前に前庭でたくさん花を咲かせていたこの花も、今では実がつき始めています。

生徒たちは丸い実がたくさんついたこの植物にも興味をもって観察しているようです。

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カラスノエンドウ

さやが黒くなる姿から「カラス」と名がついたといわれています。

乾燥した天気の良い日にこのさやに近づくと、ぱちぱちと音を立ててはじける姿が観察できます。

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ヒメフウロ

校舎の片隅で申し訳なさそうに咲いている花を見つけました。

外国から入ってきた花ですが、この花のエキスが美容成分として有効とのことで注目されているそうです。

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ユキノシタ

10数年前は実験で毎年使用していた植物なのですが、今では教科書も改訂され、使われなくなってしまいました。

実験棟の片隅で誰にも見られることなく咲いています。

かわいらしい花なのでみんなに見てほしいのですが。

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ヤブミョウガ

薄暗くじめじめしたところに生える植物のひとつです。

「ミョウガ」と名前がついていますが、ミョウガとは全く関係がない植物です。

2024年5月17日 (金)

共立二中高の自然がいっぱい2 (229)

2024年5月17日

暖かな日差しの中、学校内ではホトトギスの声が響き渡っています。

そのような環境は人にとってはのどかな雰囲気にひたれますが、野鳥たちは自分の巣に托卵される可能性があるという嫌な気持ちになっているのではないでしょうか。

生き物たちの立場によって自然は受け止め方が異なります。

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オオジシバリ

ブタナとオオジシバリなどの黄色い花が、前庭と中庭を黄色く染めています。

タンポポと間違えている生徒も多いのですが、よく見ると全く違った花を咲かせています。

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ニガナ

この花を食べるととても苦いといわれます。

よってニガナと名前がついています。

酸っぱい葉の「スイバ」、キュウリのにおいがする「キュウリグサ」など、生徒はいろいろな経験をしています。

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コウゾリナ

この花も黄色いのでタンポポの一種と思っている生徒が多くいます。

キク科の黄色い花の見分け方は慣れないと難しいものがあります。

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カラスビシャク

仏炎苞と呼ばれる花の形状は不思議な形をしています。

ヘビの口から舌が出ているようにも見えますが、皆さんはどのように見えますか。

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ハコベ

どこにでも生えているハコベですが、おひたしにすると美味しくいただけます。

動物広場のウサギたちも喜んで食べています。

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イチジク

ゴルフ場の周辺ではイチジクの実が生っています。

生徒たちは気づいていないらしく、この実をとって食べる生徒はいまだにいません。

 

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ノミノツヅリ

コンクリートの隙間から顔を出している小さな花です。

「ツヅリ」とは衣服のこと。ノミが着る小さな服という意味です。

2024年4月27日 (土)

共立二中高の自然がいっぱい2 (228)

2024年4月27日

学校にいると多くの小鳥たちのさえずりが聞こえてきます。

シジュウカラやエナガ、ウグイスなどの声が聞こえているときはのどかな雰囲気となります。

ガビチョウが大きな声で鳴きだすと何故かせわしい気持ちになってしまいます。

気づけば雑木林の中ではタカの幼鳥も鳴いています。

自然というものは人間の気持ちを左右する大きな力を持っていることに気づかされます。

 

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イロハカエデの花

カエデというと紅葉した姿のイメージが強いと思いますが、今の時期にもかわいらしい花を咲かせています。

この小さな花からくるくる回って落ちていくはねのある種子ができます。

 

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キランソウ

地面に蓋(ふた)をするように広がって咲く姿から「地獄の釜(かま)の蓋」と呼ばれます。

また、よく効く薬にもなるため地獄へ行く釜に蓋をして命を助けるのでこのように呼ばれるともいわれています。

 

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サルトリイバラの花

冬になると赤い実をつけることで知られた植物ですが、その花はあまり知られていないのではないでしょうか。

今年はたくさん咲いてくれました。冬が楽しみです。

 

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コナラの雄花

出てきたばかりの小さな葉の付け根からたくさんの花が垂れ下がる独特な姿です。

花粉をたくさん飛ばしているようにも見えますが、多くは虫媒花によって受粉するようです。

花粉症の方々はご安心してください。

 

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アメリカスミレサイシン

外国から入ってきたビオラのなかまです。

中庭では毎年ほかのスミレよりも遅れて咲き始めます。

 

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モッコウバラ

中庭のバラ園を黄色に染めてくれています。

とげがないため庭木としてもよく植えられています。

2024年4月19日 (金)

共立二中高の自然がいっぱい2 (227)

2024年4月19日

理科の授業では恒例の春の散歩が始まっています。

散歩から得られる知識や感覚は教室の中では得ることができない貴重な体験です。

東京ディズニーランドの半分弱の広さがある学校内での散歩は他校ではあまり行っていない特別な授業です。

卒業生に聞くと、理科の授業では一番思い出に残っているものの一つのようです。

そのような散歩で観察される生き物たちを紹介します。

 

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ヤブレガサ

破れた傘のような形からその名がついています。

傘が開く前に摘み取っててんぷらなどにするととてもおいしい植物です。

 

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ベニバナトキワマンサク

よく街路樹に使われている植物です。

高尾から学校までのスクールバス経路では、窓の景色の一つとしても観察することができます。

 

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タラの芽

この時期になると、山菜としてスーパーでも売っているのをよく見かけます。

グランドや雑木林周辺などあちらこちらで見ることができます。

するどいとげがあるものもあるので、食べる前に安全のため切り取られてしまうものもあります。

 

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タチツボスミレ

スミレの中ではもっとも一般的にみられる種類です。

散歩では、名前の由来や種子のできかた、種子を運ぶ昆虫の話などをします。スミレだけでも話題満載です。

 

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ヒメスミレ

中庭の芝生の中をよく見ると濃い紫色の小さなスミレがたくさん顔を出しています。

花が小さいのでその存在に気づいていない生徒も多くいます。

2024年4月12日 (金)

共立二中高の自然がいっぱい2 (226)

2024年4月12日

菜種梅雨も終わり春本番となりました。

中庭では太陽の下、友人と仲良く昼食を食べる生徒の姿が目立ち始めていますが、生徒だけでなく多くの花も咲き始めて生き生きとした姿を見せてくれています。

春真っ盛りの学校内の生き物たちを紹介します。

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ハナカイドウ

中国から伝わってきた花で美人の代名詞として例えられる花です。

残念ながら雑木林の隅でひっそりと咲いているので、散歩で連れて行かないとほとんどの生徒たちは見ることができません。

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ウラシマソウ

花から延びる糸状のものが、浦島太郎がカメを助けたときに持っていた釣りざおの糸に似ているということからこのような名前がつけられました。

学校内にはこの花とよく似たマムシグサやミミガタテンナンンショウも見ることができます。

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シュンラン

緑色の花は葉の色と同化してしまい、よく探さないと見つけることができませんが、学校内には意外と多く咲いています。

雑木林の中などの日かげに咲く花のひとつです。

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クスノキの紅葉

紅葉というと秋を想像する人が多いと思いますが、常緑樹のクスノキはこの時期に紅葉します。

体育館のわきや前庭に生えたクスノキは普段見られる雄大な姿とは少し違った美しい姿になっています

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フデリンドウ

よく見て歩かないと踏んでしまう花ですが、東京都では絶滅危惧種に指定されています。

学校内では毎年生息域が拡大しています。

2024年3月23日 (土)

共立二中高の自然がいっぱい2 (225)

2024年3月23日

暖冬の影響で今年の春は早いと思っていたのですが、生き物たちの活動は意外と遅くなりました。

しかし、その活動が4月に入ると一気に進むと思うと新学期の楽しみが増えた気分です。

新入生には共立の自然を十分に満喫してもらいたいと思います。

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アセビ

「馬酔木」と漢字で書くと読めない人がほとんどだと思います。

この植物には毒があり、動物が食べるとフラフラしてしまうといわれています。

花はとてもきれいなので、庭木としてよく植えられています。

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ユキヤナギ

葉がヤナギの葉に似ていてたくさん集まった花は雪のように見えることから、このような名前がついたようです。

天気が良い日の中庭では、白い花が輝いて見えます。

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スノーフレーク

葉がスイセンのように細長く花がスズランのように下を向いていることから、別名スズランスイセンと呼ばれます。

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シラザギ

前回は池にアオサギが来ていましたが、今度はシラサギが来ていました。

シラサギという名は正式な名前ではありません。

ダイサギやコサギなどの白いサギのなかまの総称です。

空を飛んでいたのではっきりとわかりませんが、ダイサギではないかと思います。

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ハナニラ

この花も春の天気の良い日に似合う花です。

花を摘むとニラのようなにおいがします。

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年輪

冬の間に雑木林の伐採が行われました。

中には50年以上経っている木もあります。

雑木林の保護と安全のため切られた木は観察用として役立ちます。

最近ではあまり見ることも少なくなった年輪の観察には最適です。

2024年3月 1日 (金)

共立二中高の自然がいっぱい2 (224)

2024年3月1日

まだまだ寒い日もありますが、3月に入り春らしい日差しとなりました。

これから日に日に春の生き物たちが顔を出し、新入生と新学年の生徒を迎えてくれます。

一年の中でもっともにぎやかな季節に移り変わっていきます。

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シロバナタンポポ

西日本に多いタンポポです。

タンポポが黄色いと思っている人が多いと思いますが、黄色いタンポポが珍しい地域もあるのです。

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ホトケノザ

春一番の花のひとつです。

毎年この時期になると紫の花を咲かせてくれます。

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オオイヌノフグリの群落

中庭のバラ園ではオオイヌノフグリが咲き誇っています。

天気の良い日には見ているだけでも心が晴れやかになります。

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フキノトウ

フキノトウが顔を出す場所は2か所ありますが、この紫がかったフキノトウは2週間ほど遅れて出てきます。

トチノキの落ち葉をかきわけるとたくさん見つけることができました。

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アオサギ

雨水をためている池の中にいる魚をねらって、サギやカワウが訪れてきます。

深めの池なので魚がとれているのかはわかりません。

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ヒキガエルの卵

ビオトープには3種類のカエルが卵を産みに来ます。

今の時期はヤマアカガエルとこのヒキガエルです。

先にふ化するヤマアカガエルのオタマジャクシが、ヒキガエルの卵を食べてしまうので、ヒキガエルのオタマジャクシが毎年少なくなります。

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アナグマのすみか(?)

今この巣穴を使っているのかわかりませんが、何回かここからアナグマが出てくるところが目撃されています。

生徒があまり気が付かない大講堂の北側にあります。

アナグマもよいすみかを見つけたものですね。

2024年1月26日 (金)

共立二中高の自然がいっぱい2 (223)

2023年1月26日

冬は野鳥の観察に適した時期です。

学校内を散歩していると、エナガ、シジュウカラ、ヤマガラ、コゲラなど多くの鳥たちに出会えます。

鳥たちの会話を聞きながら校内を歩いていると、いつの間にか自然と一体化している自分に気づきます。

自然の力を感じる瞬間です。

 

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クチナシの実

実は料理の着色に使われます。

この実を使って、栗きんとんや芋ようかんなどが作れるようです。

今度挑戦してみたいと思います。

 

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ノボロギク

この花は、一年中どこかで咲いています。

ボロギクのなかまは花が開かないので、注目する人は少ないようです。

 

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雑木林の地面

地面には落ち葉が何層にも積もっていてふかふかしています。

この感覚は歩いてみた人にしかわからないのではないでしょうか。

自然の良いところのひとつです。

 

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雑木林を見上げる

雑木林の中では、つい下を見て歩いてしまうことが多いですが、ちょっと立ち止まって上を見上げるといつもと違った景色に出会うことができます。

ぜひ一度やってみてください。