2025年9月 5日 (金)

共立二中高の自然がいっぱい2 (249)

2025年9月5日

9月に入り新学期がスタートしましたが気温は真夏のままです。

今年の夏は記録的な猛暑になりました。

夏休みなのにあまり外に出られなかったといっている生徒がたくさんいるようです。

確かに買い物に行っても、テーマパークに行っても、人出は今までの夏休みより少なかったように思われます。

専門家の中には、毎年このような夏になると言っている方もいます。

夏休みのあり方を真剣に考えなければならない時期に来ているのかもしれません。

 

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ホトトギス

学校内で観察されるのは、鳥のホトトギスと花のホトトギスの両方があります。

ホトトギスの花には独特な斑点があり、これが鳥のホトトギスの胸の模様と似ているため同じ名前で呼ばれるようになったようです。

 

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カマキリの抜け殻

秋になると脱皮したあとがあちらこちらで見られるようになります。

虫が多い夏にいっぱいエサを食べて大きく成長したのでしょう。

 

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ミヤマアカネ

赤とんぼの中でも最も美しいといわれるトンボのひとつです。

オスは体が真っ赤になり秋の青空にピッタリと合います。

赤とんぼのなかまは、暑さが嫌いで夏の間は山の上で生活し、秋になると低地に降りてきます。

今年はまだ暑いのでちょっとせっかちなトンボなのかもしれませんね。

 

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コニシキソウ

日差しが強く、熱い地面でもしおれることもなく元気な姿を見せています。

種子はアリによって運ばれて生息域を広げていきますが、この植物をヒトが食べると食中毒を起こし、茎から出てくる白い液に触れると皮膚炎をおこすので注意しなければなりません。

 

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ベニバナボロギク

ダンドボロギクとともに10年程前から学校内でよく見られるようになりました。

学校内で見られるボロギクは3種類ありますが、どの花も開かず、閉じたままという特徴があります。

 

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ナツメ

初夏になってやっと芽が出てくるので「ナツメ」と呼ばれています。

果実はちょっと酸っぱいリンゴのような味がします。

また、葉を口の中で数秒かんでみると、甘みを感じることができなくなり、ちょっと不思議な体験ができます。

 

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セミの抜け殻

アブラゼミかミンミンゼミのものと思われます。

今年は気温が高いためか、ヒグラシの声をほとんど聞いていません。

産卵数に影響して数年後の個体数に影響しないことを願うばかりです。

2025年7月 8日 (火)

共立二中高の自然がいっぱい2 (248)

2025年7月8日

6月は梅雨らしい天気がほとんどなく7月を迎えてしまいました。

生き物にとって梅雨はとても大切な季節なので、今年の夏以降の生き物たちにどのように影響してしまうか心配です。

学校の生き物たちは夏真っ盛りです。

生徒にとっては嫌な虫たちも元気いっぱいに活動を始めています。

 

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ヒメフウロ

校舎の隅で小さなそしてかわいらしい花を咲かせていました。

道端でもよく見かける花ですが、じっくりと観察してみてください。

とても魅力ある花であることに気づくと思います。

 

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オオアメンボ

ビオトープに普通のアメンボと一緒にいたので、その大きさの違いがよくわかると思います。

足を広げると10cm近くになる大きなアメンボです。

 

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オニグルミの実

学校のあちらこちらで半分に割れた実が落ちています。

これはカラスが上空から実を落として割って中身だけきれいに食べたものです。

 

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カラスアゲハ

中学生が中庭に緑色のきれいなチョウチョがいると職員室に呼びに来てくれたので、久しぶりに出会うことができました。

ここ数年、だんだんと数が減ってきているチョウチョです。

 

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セリ

春の七草でおなじみのセリの花が咲き始めました。

ビオトープの湿地はこれからセリの花で真っ白に埋め尽くされます。

 

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キタキチョウ

レモンバームの花で蜜を吸っていました。

せわしく動き回るチョウチョですが、写真に撮られたいのか、この時だけはじっとしていてくれました。

 

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レモンバーム

数年前に生徒が種を植えたものが毎年花を咲かせています。

葉はレモンのような良いにおいがするハーブのなかまです。

 

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マメコガネ

日本では畑の害虫のひとつとして知られているだけですが、アメリカでは「ジャパニーズビートル」とよばれ、作物を荒らす大害虫として駆除されているようです。

本来アメリカにはいなかった虫なので大繁殖してしまっているようです。

 

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ミヤマカミキリ

写真を見てぎょっとした人もいるのではないでしょうか。

カミキリムシの中でもかなり大きい種類です。

東京都では絶滅が心配されているカミキリムシです。

2025年6月20日 (金)

共立二中高の自然がいっぱい2 (247)

2025年6月20日

蒸し暑くどんよりした日々。

日本の梅雨はあまり好きだという人が少ない季節ですが、植物たちはこの時期に勢いを増していきます。

梅雨が例年と違っていると、その年の生き物たちの生活も変わってしまいます。

梅雨は生き物たちにとってなくてはならない季節なのです。

 

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コバンソウ

穂が小判のように見えるのでこの名前がつきました。

実際のものを見ると名前の由来がとてもよくわかります。

 

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カモジグサ

「かもじ」とは昔の女性が髪を長く見せるためにつけた髪の毛のことで、古くは奈良時代から用いられてきたそうです。

「かもじ」にはいろいろなものがあるようで、この草のような形をしたもののあったのではないでしょうか。

 

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ネズミムギ

明治時代に牧草として持ち込まれたものが野生化してしまったようです。

とても強い植物なので、駆除に困っている地域もたくさんあるようです。

 

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サルトリイバラの実

テニスコートわきでルリタテハの幼虫を育てるために保護している植物です。

この場所ではルリタテハの幼虫が育っていますが、毛虫なので写真では紹介していません。

しかし成虫になると、はねに瑠璃色の線が入ったきれいなチョウチョに変身します。

 

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ドクダミ

この植物は嫌なにおいがあるので好まれませんが、葉をてんぷらにするとにおいも消えてとてもおいしくいただけます。

 

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ジシバリ

「地面をしばりつけるように繁殖する」といわれるように花が終わった地面は葉で覆いつくされています。

タンポポと間違える人が多い黄色いかわいい花を咲かせます。

 

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チガヤ

この植物がたくさんあると、まだ夏も終わっていないのにここだけ秋になったような景色になります。

こどもの日には欠かせない「ちまき」はこの植物の葉でまいたからこのように呼ばれるようになったそうです。

2025年6月 9日 (月)

共立二中高の自然がいっぱい2 (246)

2025年6月9日

学校内の自然に耳を傾けると、雑木林方面からアオゲラの鳴き声と木をたたくドラミングが聞こえてきます。

少し前の中庭では、モズのヒナが親にエサをねだっている声が響き渡っていました。

それが何の声や音なのか生徒たちはわからないかも知れませんが、そのような自然の中で心は着実に育っていきます。

 

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コモチマンネングサ

学校内のあちらこちらで黄色い花にまぎれて、いつの間にか咲き出していました。

種子で増えるのではなく、葉の付け根に「むかご」ができ、それが発芽して増えていく多肉植物です。

 

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オオシマザクラのサクランボ

今が一番おいしい季節ではないでしょうか。

生徒たちに「サクランボだよ」といっても警戒して食べようとしませんが、勇気ある生徒が食べると「おいしい~」といってくれます。

 

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ミヤコグサ

この花も黄色い花にまぎれて見つけにくい花です。

近くで見るとふっくらとした形の花で優しさがあります。

 

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ヒナキキョウソウとニワゼキショウの実

花が先端にひとつ咲くヒナキキョウソウとニワゼキショウの実が一緒にありました。

梅雨の時期によく似合う植物たちです。

 

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ノビル

土の中にある小さなタマネギのようなものを食べたことがあるという人は多いと思いますが、花はあまり知られていません。

小さな花をよく見るととてもきれいに咲いています。

 

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カラスノエンドウ

この時期になるとさやが黒ずんでいきます。

そこから「カラス」の名がついたといわれています。

どこにでもある植物で、人から嫌がられることも多いと思いますが、冬に芽が出て春に花が咲いて、初夏になると黒いさやをつけて種子をまき次の世代に命をつないでいきます。

2025年5月24日 (土)

共立二中高の自然がいっぱい2 (245)

2025年5月24日

学校では定期考査も終了し、生徒たちは来週にある体育大会に向けて練習をしています。

練習は外に出て行うことが多いため、学校内の自然に接する機会も増えていきます。

意識をしなくても自然と接することができる素晴らしい時期です。

 

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ツボミオオバコ

中庭のバラ園でたくさん生えています。

花があまり開かないためこのように呼ばれているようです。

 

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ヘラオオバコ

葉がヘラのような形をしているためこのように呼ばれているようです。

環境適応能力があり道端や空き地などで増えている植物のひとつです。

 

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カタバミ

天気の良い日には鮮やかな色で輝いています。

花は可愛く目を楽しませてくれますが、数週間後にできる実は触ると種子がはじけて不思議な感触を楽しませてくれます。

 

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アカバナユウゲショウ

この花の美しさは格別なのではないでしょうか。

この20年ほどで学校の周りにたくさん増えてきた植物です。

2025年5月16日 (金)

共立二中高の自然がいっぱい2 (244)

2025年5月16日

中学の教室から外を眺めると、トチノキの花が間近に観察することができます。

外に出てみるとオオジシバリ、オニタビラコ、カタバミ、タンポポなどの黄色い花が咲き乱れています。

生徒の話では、中庭のウバメガシの中にモズの巣があり子育て中とのことです。

学校内では、このような生き物たちが力強く生きる姿を見ることができます。

 

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ヤセウツボ

光合成せず他の植物に寄生している植物です。

シロツメクサなどのマメ科やジシバリなどのキク科植物などに寄生しています。

中庭ではこのどちらかに寄生しているようです。

 

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シロツメクサ

まだ荷物に入れる緩衝材がないころにこの植物を荷物に詰めたことから「つめくさ」と名前がついています。

葉をかき揚げにして食べるととても美味しいです。

 

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ハルジオン

来月には同じような花を咲かせるヒメジョンが咲き出します。

この花もたくさん咲いていると春らしい景観をつくり出してくれます。

 

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ダイコン

スーパーで売っている大根はよく見る姿ですが、花は見ることが少ないのではないでしょうか。

根は料理にすると美味しいですが、うす紫の花もよいものです。

 

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エビネ

前庭で誰にも知られることなく毎年咲いています。

自然と生えてきたのか、誰かが植えたのかわかりませんが、今の時期に群生して咲いています。

2025年4月21日 (月)

共立二中高の自然がいっぱい2 (243)

2025年4月21日

「春は3日の晴れなし」といわれますが、雨が降ることによって植物の状態が少しずつ変化していきます。

そのような自然の変化を見ていくこともこの時期の楽しみのひとつです。

季節の変化は気持ちを落ち着かせるだけでなく、豊かな心も育みます。

 

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キュウリグサ

この植物を揉んでにおいを嗅ぐとキュウリのにおいがします。

キュウリとは全く違ったなかまですが、そのにおいから名前がついています。

 

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タチツボスミレ

よく見るとスミレの花の形は不思議な形をしています。

大工さんが木材に線を引く道具に「墨つぼ(別名墨入れ)」というものがあります。

この形がスミレの花に似ているので「墨入れ」から「すみれ」といわれるようになったという説があります。

 

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ムラサキハナナ

ムラサキハナナ、ショカツサイ、オオアラセイトウ、ハナダイコン・・・多くの名前をもつこの植物は、戦後焼け野原になった日本に花を咲かせたいと願った星薬科大学の先生が、種を広めたといわれています。

 

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カラスノエンドウ

花が咲き終わると黒いさやをもつ種子ができます。

その黒色からカラスと名付けられたといわれています。

学校内には似た種類として、スズメノエンドウやカスマグサが生えていています。

 

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カントウタンポポ

人によって踏み固められていない場所にはカントウタンポポが生えています。

学校内には、セイヨウタンポポとシロバナタンポポがありますが、それぞれが場所を分けて咲いています。

 

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ハナイバナ

「ハナ」という字を2つ書く名前をもっていますが、漢字で書くと「葉内花」と書きます。

葉と葉の間に花が咲くのでこのような名前で呼ばれています。

2025年4月12日 (土)

共立二中高の自然がいっぱい2 (242)

2025年4月12日

学校内には10種類のサクラがあります。

ソメイヨシノは終わりに近づいていますが、他の種類のサクラは次々と咲きだしてきています。

新学期を迎え、学校内は花花花・・・花盛りです。

理科の授業ではこれから恒例の学校内の散歩が行われます。

自然に触れて季節を感じ、植物の名前やいわれの話を聞いて豊かな心を育んでいきます。

自然が持つ大きな力で心がさらに成長できる季節になりました。

 

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ミズバショウ

ここは尾瀬ではありません。

学校内にもミズバショウが咲いています。

ビオトープでは毎年この花が咲いてくれます。

 

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クヌギ

クヌギは冬の間枯れた葉を落とさずにいます。

そしてこの時期に新芽が出てきてやっと葉を落とすのです。

次の代に葉を譲っていく縁起の良い植物のひとつです。

 

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ウメの実

ウメの花は終わってしまいましたが、花のその後は中学生の学習にとても良い教材となります。

写真のように、おしべのついためしべが膨らんで実になります。

中学1年生の理科の教科書に出てくる内容がそのまま観察できます。

 

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アセビ

この時期にはきれいな花を咲かせますが、この木は毒をもつ植物です。

身近にある植物でも毒をもつものはたくさんあります。

それを知ることも大切な勉強です。

 

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フデリンドウの花束

毎年たくさん顔を出してくれるフデリンドウですが、前庭ではたくさん束になって花を咲かせていました。

東京都をはじめ各地で絶滅危惧種に指定されている花ですが、学校内では最もたくさん見られる花のひとつです。

 

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カエデの花

紅葉シーズンには注目される植物ですが、この時期には小さな花をつけています。

小さな花はすぐに落ちていき、種子をつけていきます。

2025年3月19日 (水)

共立二中高の自然がいっぱい2 (241)

2025年3月19日


何日か雪の日もありましたが、3月に入り暖かな日が増えてきました。

もう少しで本格的な春がやってきます。

春になれば学校内は多くの種類の花たちでにぎわいます。

楽しみいっぱいの季節がもうすぐです。

 

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フキノトウ

花だけでなく小さな葉も出てきています。

フキノトウは生徒や先生たちが家に持ち帰って料理に使っています。

学校内の植物が旬の味覚になっているものはたくさんあります。

 

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タネツケバナ

田んぼ一面に白いじゅうたんをつくり出していることがよくみられますが、学校内では所々で見ることができます。

花が終わると次々に種をつけていきます。

 

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ナズナ

ぺんぺん草でおなじみのナズナです。

春の七草としても知られています。

この時期の日差しに照らされると花が輝いて見えます。

 

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ヒメオドリコソウ

一か所からたくさん生えてくるので、たくさんの人が踊っている姿に例えられる花です。

この花を採って蜜を吸ったことがある人も多いのではないでしょうか。

 

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オオシマザクラ

春の花の代表はやはりサクラです。

中庭のオオシマザクラの冬芽も少しずつ膨らみ始めています。

 

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ハナカイドウ

この花も春になると華やかに咲きだします。

春の楽しみのひとつです。

2025年2月 8日 (土)

共立二中高の自然がいっぱい2 (240)

2025年2月8日

2月に入り寒さが厳しくなってきたように感じられます。

しかし、夕暮れの時間はどんどんと遅くなり、それに合わせるかのように生き物たちも春の準備をしています。

学校内では小さな春をあちらこちらで見つけることがきます。

 

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ウメ

今年の開花はここ5年の中で最も遅くなりました。

早い年では1月に入ってすぐに咲き始めました。

今まで早すぎたので、今年はやっと普通になったという感じがします。

 

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スイセン

この花も1月に入ってすぐに咲きだします。

教室がある1号館の校舎沿にたくさん植えられています。

きれいな花を咲かせるスイセンですが、毒草としても有名です。

 

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ジシバリ

天気の良い日にはこの花かオオジシバリのどちらかが学校内のどこかで咲いている一年中見られる花です。

地面をしばりつけるようにたくさん咲くということから名付けられたといわれています。

 

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カラスノエンドウ

この日はクロヤマアリが茎まで登っていました。

春の始まりといったところでしょうか。

茎も葉も柔らかいこの時期のカラスノエンドウはおひたしにして食べるにはよい時期です。

 

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ハハコグサ

春の七草のゴギョウといわれる花です。

道端やちょっとしたすき間に生えていることが多くみられます。

 

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キンカン

この時期の実はもう終わりに近づいていますが、ビタミンCが豊富でダイエットや多くの病気の予防に効果があり栄養の宝庫といわれる実です。