2024年11月15日 (金)

共立二中高の自然がいっぱい2 (237)

2024年11月15日

今年の紅葉は気温が高かった影響なのかあまり色づきがよくないといわれています。

しかし、学校内の木々の紅葉は少しずつ進んでいます。教室からは奥多摩方面の紅葉も見ることができます。

学校は一年の中でもっとも華やかな季節になり始めています。

 

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イヌタデ

身近な秋の草の代表ではないでしょうか。

親世代では「あかまんま」としておままごとで遊んだ人も多いのではないでしょうか。

中庭の芝生を赤く染めるように生えています。

 

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ハキダメギク

かわいそうな名前ですが、朝ドラで一般に知られるようになった牧野富太郎が命名した花です。

掃きだめで見つけた花なのでこのような名前になったといわれています。

 

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メリケンカルカヤ

1940年ごろに日本に入ってきたといわれる植物で、他の植物に影響を与える可能性が大きいといわれる要注意外来生物に分類されています。

学校でもここ数年で増えています。

 

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ワルナスビ

するどいとげがあり、家畜が食べるとおなかを壊し、その上繁殖力が強いという悪いことだらけの植物です。

だから「ワルナスビ」と名付けられたのでしょう。

 

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チカラシバ

先日理科の授業で散歩をしていた時に、

「この植物を抜こうとしてもなかなか抜くことができません。だからチカラシバと名前がついています」

と説明して生徒に引っ張らせたところ、簡単に抜けてしまいました。生徒の力が強かったのかこの植物が弱っていたのか・・・?

 

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カツラの落葉

カツラの葉は落葉すると甘いにおいを出します。

特に雨上がりはにおいが強くリラックス効果が抜群です。

2024年11月 5日 (火)

共立二中高の自然がいっぱい2 (236)

2024年11月5日

すっかりと秋らしくなり紅葉や落葉が始まっています。

中庭で静かに耳を澄ませていると、ケヤキやトチノキの葉がちらちらと音を立てて落ちていきます。

自然に包まれ気持ちが落ち着く瞬間です。

紅葉もこれからどんどんと進んでいき、青空と紅葉、黄葉の色とりどりの学校になっていきます。

 

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ベニセンコウタケ

学校に毒性の強いカエンタケが生えてきたのかと思いましたが、よく調べると全く危険性のないキノコでした。

よく目立つ赤い色なのでカエンタケと間違える人が多いようです。

 

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シナノキの種子

この時期になると種子は葉とともに滑空して落ちていきます。

距離にすると1m程度ですが、種子を遠くに運ぶ工夫のひとつです。

 

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ルリタテハのさなぎ

幼虫は毒々しい姿をした無毒の毛虫です。

でも成虫は瑠璃色のラインが入った美しいチョウとなります。

成虫で冬を越し、春一番に飛び立つチョウとして知られています。

 

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ツノマタタケ?

切り株などに生えてくる目立つキノコのなかまです。

もう少し成長すると、海藻のツノマタのような姿になるためこのような名前がついたといわれています。

 

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カバキコマチグモの巣

ススキの葉をちまきのように巻いて巣をつくる毒を持ったクモの巣です。

巣に触らなければ襲ってくることはありません。

中に卵を100個ほど産んで母親はそれをずっと守り続けます。

卵がかえると母親は自分のからだを子どもたちに食べさせ一生を終えるという母性愛の強いクモとして知られています。

2024年10月 9日 (水)

共立二中高の自然がいっぱい2 (235)

2024年10月9日

夏も終わり秋になりました。
下校時刻になると夕日も沈みアオマツムシの大合唱とコオロギの声が響き渡ります。
この季節はちょっと寂しい気持ちにもなりますが、あの暑い日々から解放されるうれしさが今年に限ってはあるのではないでしょうか。
少し涼しくなってほっとしている学校の生き物たちの姿を紹介します。

 

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サルノコシカケ

雑木林の中の枯れた木の幹についていました。

サルノコシカケという名前は木の幹に生える半円形になったキノコの総称です。

 

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雨つぶ

雨が降った後のオヒシバの葉の上で雨粒が輝いていました。

これも自然が作り出す光景のひとつです。

 

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トキワハゼ

中庭のバラ園の下でそっと咲いていました。

春から秋まで花が咲いていることから、ずっと変わらないという意味の「ときわ」という名がついているようです。

 

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ツユクサ

花には長いおしべと短いおしべの2種類があります。

短いおしべは虫媒花に使われ、虫媒花できなかった花がしぼむときに長いおしべがめしべに受粉するようにできています。

 

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夕焼け

下校時間に特別教室がある7号館から奥多摩方面を見たときの夕焼けです。

童謡の「夕焼け小焼け」は八王子がモデルになったといわれています。

 

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イラガのまゆ

このまゆを見た釣り好きなある教員が釣りのえさにするからといって持って帰りました。

幼虫は刺されると強い痛みを感じることから嫌がられますが、まゆになると喜ばれる虫なのだと感心しました。

 

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ハゴロモの幼虫

この時期によくみられる不思議な形をした昆虫です。

ろう状の物質を背中に分泌してこのような形になっています。

アオバハゴロモの幼虫ではないかと思われます。

2024年9月19日 (木)

共立二中高の自然がいっぱい2 (234)

2024年9月19日

白亜祭(文化祭)も終わり、学校内は少し落ち着いてきたのではないかと思います。

しかし、学年によっては修学旅行などの宿泊行事がひかえています。

生徒たちにとっては楽しみいっぱいの充実した2学期です。

生き物たちにとっても、冬に向けての準備を始める元気いっぱいの時期となっています。

自然を観察するのにも楽しみいっぱいの季節です。

 

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クヌギのどんぐり

学校内にはクリやカシ、シイの実がたくさん落ちています。

その中でもクヌギのドングリは目立って存在感いっぱいです。

 

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オオアメンボ

あしを広げると10cm程になる日本最大のアメンボです。

東京都のレッドデータブックに載っている貴重な生き物です。

 

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けものが掘った穴

雑木林の中を歩いていると、けものが掘った穴がたくさん見られます。

学校内にはタヌキ、キツネ、アナガマ、ハクビシンなど多くの生き物たちが生活しています。

 

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ケヤキ

ケヤキの木の下で空を見上げたら、ちょっと不思議な感じがしました。

青空の中にそびえるケヤキの葉がかわいらしく見えませんか。

2024年9月 7日 (土)

共立二中高の自然がいっぱい2 (233)

2024年9月7日

残暑はまだまだ続いていますが、生き物たちは確実に秋へと変化しています。

秋は実りの季節です。雑木林や中庭、前庭などで多くの果実と出会えます。

これが果実なの?っと思うものまでいろいろありますが、自然と触れ合うにはよい季節になってきました。

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ツルボ

草刈りの後に顔を出してくれる植物のひとつです。

春と秋の年2回出会うことができます。

 

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ナツメの実

果実は古くからお菓子や薬として利用されてきましたが、そのままでも美味しくいただけます。

 

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ヤブラン

雑木林の中で紫色の花を輝かせていました。

秋が深まってくると黒い実に変わっていきます。

 

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オオカナダモ

実験で使うための植物ですが、今はビオトープで花盛りです。

 

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ウスバカゲロウ

飛び方は弱々しく、木につかまっていてもそのイメージは変わりません。

幼虫時代はアリジゴクとして小さな虫を食べている強い昆虫なのですが。

2024年7月20日 (土)

共立二中高の自然がいっぱい2 (232)

2024年7月20日

今年はセミが少ないようだと言われていますが、それでも外を歩くとセミの声が暑さを増幅しているのがわかります。

本日は終業式。生徒たちは明日から夏休みとなります。

この夏休みに自然にたくさん触れて、貴重な体験をしてほしいと願っています。

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シナノキの実

写真ではわかりにくいですが、葉の中央部に実がついています。

実が葉とともに落ちる時はグライダーのように風に乗って遠くまで飛んでいきます。

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ブルーベリーの実

そろそろ熟してきて美味しくなってきました。

生徒たちは下校時に自由に食べてもよいのですが、ここのところの厳しい暑さのためか、冷房のきいたスクールバスにすぐ乗ってしまいます。

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ヤマユリ

学校のあちらこちらで咲いていますが、花が大きく重いため、花が地面についてしまっています。

中には写真のようにたくさん花をつけすぎているものも見られます。

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セリ

若葉が競い合うように伸びる姿から「セリ」と名付けられたようです。

この時期はビオトープで花盛りです。

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オニドコロ

根や茎は薬用に利用され、鎮痛、利尿作用があるようです。

でも、飲みすぎると胃腸炎を起こすようです。

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クマシデ

生徒はこの木を見ると「これなあに」と聞いてきます。

クマシデの実はよく目立つので注目されています。

2024年6月18日 (火)

共立二中高の自然がいっぱい2 (231)

2024年6月18日

夏休みまであと1カ月ほどになってきました。

日差しの強さや湿度の高さは夏そのものです。

外を歩くのも汗だくになる季節です。

でも生き物たちの生き生きとした姿が観察できるこの期間にたくさんの自然に出会ってほしいと思います。

 

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アカメガシワ

ほかの植物が生育できないところでも生えることができる先駆植物として授業では教えていますが、花に注目したことはありませんでした。

意外ときれいな花なので驚きました。写真は雄花になります。

 

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ネジバナ

毎年芝生の中から顔を出してくれています。

右巻きと左巻きの両方があるところが面白いところです。

 

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ミヤコグサ

スクールバス停付近の芝生の中に生えていました。

鮮やかな黄色い花が太陽の光を反射してまぶしいくらいでした。

 

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ナツツバキ

日本の沙羅双樹として親しまれている植物です。

花は一日で落ちてしまいますが、地面に落ちた花々を眺めるのも風情があってよいものです。

 

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マツバウンラン

背の高さは30cmほどありますが、花が小さいためあまり目立たない植物です。

近づいて見てみるとかわいらしい花が観察できます。

 

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ムシトリナデシコ

花の付け根がべとべとしているので、そこに虫をくっつけて花の栄養にしてしまうと思われがちですが、実際はアリなどの昆虫が地面からはい上がってくるのを防いでいるだけといわれています。

ふつうはもう少し背が高くなるのですが今年は背が伸びないで花が咲いてしまったようです。

2024年6月 7日 (金)

共立二中高の自然がいっぱい2 (230)

2024年6月7日

そろそろ梅雨に入る季節になりました。

学校内ではアジサイが色とりどりに自己主張し始めています。

湿度が高くムシムシする季節ですが、生き物たちにとっては大切な季節です。

梅雨に入る前の生き物たちの姿を紹介します。

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キヌガサタケ

食用として栽培されることもありますが、自然界では珍しいキノコです。

成長するスピードが速く、半日もすると成長も終わり、しおれてきてしまいます。

ややしおれ気味の写真ですが竹林に10個ほど生えていました。

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シナノキ

前庭で花を咲かせているのですが、ほとんどの生徒は気づかずに通り過ぎて行ってしまいます。

江戸時代以前はこの木の皮で服をつくったそうです。

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ビワ

昨年種子を植えてから15年経ち初めて実がなりました。

今年もたくさん実っています。生徒たちは競ってこの実を食べています。

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ニワゼキショウ

1か月ほど前に前庭でたくさん花を咲かせていたこの花も、今では実がつき始めています。

生徒たちは丸い実がたくさんついたこの植物にも興味をもって観察しているようです。

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カラスノエンドウ

さやが黒くなる姿から「カラス」と名がついたといわれています。

乾燥した天気の良い日にこのさやに近づくと、ぱちぱちと音を立ててはじける姿が観察できます。

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ヒメフウロ

校舎の片隅で申し訳なさそうに咲いている花を見つけました。

外国から入ってきた花ですが、この花のエキスが美容成分として有効とのことで注目されているそうです。

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ユキノシタ

10数年前は実験で毎年使用していた植物なのですが、今では教科書も改訂され、使われなくなってしまいました。

実験棟の片隅で誰にも見られることなく咲いています。

かわいらしい花なのでみんなに見てほしいのですが。

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ヤブミョウガ

薄暗くじめじめしたところに生える植物のひとつです。

「ミョウガ」と名前がついていますが、ミョウガとは全く関係がない植物です。

2024年5月17日 (金)

共立二中高の自然がいっぱい2 (229)

2024年5月17日

暖かな日差しの中、学校内ではホトトギスの声が響き渡っています。

そのような環境は人にとってはのどかな雰囲気にひたれますが、野鳥たちは自分の巣に托卵される可能性があるという嫌な気持ちになっているのではないでしょうか。

生き物たちの立場によって自然は受け止め方が異なります。

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オオジシバリ

ブタナとオオジシバリなどの黄色い花が、前庭と中庭を黄色く染めています。

タンポポと間違えている生徒も多いのですが、よく見ると全く違った花を咲かせています。

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ニガナ

この花を食べるととても苦いといわれます。

よってニガナと名前がついています。

酸っぱい葉の「スイバ」、キュウリのにおいがする「キュウリグサ」など、生徒はいろいろな経験をしています。

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コウゾリナ

この花も黄色いのでタンポポの一種と思っている生徒が多くいます。

キク科の黄色い花の見分け方は慣れないと難しいものがあります。

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カラスビシャク

仏炎苞と呼ばれる花の形状は不思議な形をしています。

ヘビの口から舌が出ているようにも見えますが、皆さんはどのように見えますか。

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ハコベ

どこにでも生えているハコベですが、おひたしにすると美味しくいただけます。

動物広場のウサギたちも喜んで食べています。

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イチジク

ゴルフ場の周辺ではイチジクの実が生っています。

生徒たちは気づいていないらしく、この実をとって食べる生徒はいまだにいません。

 

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ノミノツヅリ

コンクリートの隙間から顔を出している小さな花です。

「ツヅリ」とは衣服のこと。ノミが着る小さな服という意味です。

2024年4月27日 (土)

共立二中高の自然がいっぱい2 (228)

2024年4月27日

学校にいると多くの小鳥たちのさえずりが聞こえてきます。

シジュウカラやエナガ、ウグイスなどの声が聞こえているときはのどかな雰囲気となります。

ガビチョウが大きな声で鳴きだすと何故かせわしい気持ちになってしまいます。

気づけば雑木林の中ではタカの幼鳥も鳴いています。

自然というものは人間の気持ちを左右する大きな力を持っていることに気づかされます。

 

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イロハカエデの花

カエデというと紅葉した姿のイメージが強いと思いますが、今の時期にもかわいらしい花を咲かせています。

この小さな花からくるくる回って落ちていくはねのある種子ができます。

 

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キランソウ

地面に蓋(ふた)をするように広がって咲く姿から「地獄の釜(かま)の蓋」と呼ばれます。

また、よく効く薬にもなるため地獄へ行く釜に蓋をして命を助けるのでこのように呼ばれるともいわれています。

 

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サルトリイバラの花

冬になると赤い実をつけることで知られた植物ですが、その花はあまり知られていないのではないでしょうか。

今年はたくさん咲いてくれました。冬が楽しみです。

 

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コナラの雄花

出てきたばかりの小さな葉の付け根からたくさんの花が垂れ下がる独特な姿です。

花粉をたくさん飛ばしているようにも見えますが、多くは虫媒花によって受粉するようです。

花粉症の方々はご安心してください。

 

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アメリカスミレサイシン

外国から入ってきたビオラのなかまです。

中庭では毎年ほかのスミレよりも遅れて咲き始めます。

 

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モッコウバラ

中庭のバラ園を黄色に染めてくれています。

とげがないため庭木としてもよく植えられています。