2017年3月25日 (土)

共立二中高の自然がいっぱい2 (101)

2017年3月25日

春休みに入り、ますます春めいてきました。

学校内を散歩していると、とても良い気分になります。

きっと4月に入ると、どの学年の理科の授業でも外回りが多くなるのではないでしょうか。

 

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アセビ

漢字では「馬酔木」と書くように、この木には毒があり、馬が食べると酔っ払ったようになるとか。

学校内のあちらこちらできれいな花を咲かせています。

 

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ウメの実のあかちゃん

梅の花が終わった後の花を見てみると、めしべの下の部分(子房といいます)が膨らみかけているのが観察されます。

この場所が6月まで膨らみ続けて実になります。

中学1年生の授業でも使える生きた教材です。

 

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カントウタンポポとシロバナタンポポ

学校内には3種類のタンポポが見られます。

その中の2種類が同じところに咲いていました。

右がカントウタンポポ、左がシロバナタンポポです。

このほかにセイヨウタンポポもたくさん見られます。

 

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カワウ

池にはコイやウグイ、金魚など多くの魚がすんでいて繁殖していますが、そのような魚をこの方々が見逃すわけがありません。

カワウのほかにアオサギなども来ていました。

 

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キヅタ

校内では、どこにでもあるキヅタですが、実がなっているものがありました。

キヅタは葉っぱの形の変化が激しく、なれないと同じ種類とは思えないものがたくさん見られます。

 

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カラスノエンドウ

どこにでも生える雑草のひとつですが、これからが花盛りです。

この植物は、天ぷらにして食べると意外と美味しいです。

 

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スズメノヤリ

植物の名前では「すずめ」とは、「小さい」という意味で使います。

大名行列の先頭にある毛槍を小さくしたもののようだという意味でしょうか。

 

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フデリンドウ

これから4月にかけて、雑木林の下で群落となって咲き出します。

足元をよく見て歩かないと踏んでしまいそうになります。

 

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オオイヌノフグリの群落

春一番に咲くこの花も、群落になるときれいですね。

日の当たる午前中ほどきれいに咲いています。

2017年3月 9日 (木)

共立二中高の自然がいっぱい2 (100)

2017年3月9日

2012年2月より学校内の自然を紹介してきた「自然がいっぱい2」も今回で100回目を迎えました。

2007年から2年間続けた「自然がいっぱい1」を合わせると、230種を超える生き物や、いろいろな自然を季節の変化とともに紹介してきました。

その中でもやはり春の植物は華やかで種類も豊富です。

今回は春の初めにはどこにでもある植物を紹介します。

 

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タネツケバナ

まだ水が張られていないこの時期の田んぼに、白いじゅうたんを敷き詰めたように咲く花です。

でも、その花がひとつ咲いていても誰も注目してくれません。

昔の人は、この花が咲くと田植えの準備を始めたそうです。

 

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ノビル

土の中の球根を採って味噌をつけて食べると、とても美味しいのですが、最近この植物を採って食べる人も少なくなったようです。

学校内ではいたるところに生えています。

 

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ホトケノザ

この花の蜜を吸って遊んだ人も多いのではないでしょうか。

一度経験した甘い味は忘れられないものとなります。

葉を上から見ると仏様が座る丸い座布団のように見えることからこのように呼ばれるようになったようです。

 

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スギ

花粉症の人にとっては見たくもないものかもしれませんが、枝の先に雄花が咲き、その基部には昨年の雌花からできた実がついています。

この実はクリスマスリースなどの飾りにも使えます。

 

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ウシハコベ

ハコベよりも大型で茎も茶色くなっています。

ハコベは春の七草ですが、小鳥のえさとしても活躍しています。

 

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ヒメオドリコソウ

この草がたくさん群生していると、お祭などでたくさんの人が踊っている姿のように見えます。

そのように見方をかえて観察してみると楽しく感じられます。

 

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フキの花

あまりにもきれいに花が咲いていたので、「フキノトウ」と書かずに「花」ということばを使いました。

この花が咲いた後、地下にある茎から丸い葉が出てきます。

梅雨になったら、カエルがこの葉で傘をさすのでしょうか。

2017年2月13日 (月)

共立二中高の自然がいっぱい2 (99)

2017年2月13日

立春が来たにもかかわらず、まだまだ寒い日が続きますね。

今年は冬型の気圧配置が強いのか、天気の良い日が続いています。

でも、空気は乾燥しすぎていて、雑木林の落ち葉の中を歩いていると、ほこりが舞って服が白っぽくなってしまいます。

これも自然を感じることができる貴重な経験です。

自然は人間にとって良いものだけではありませんよね。

 

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アオキ

落葉した明るい雑木林の中で、緑が目立つ低木の代表です。

新芽が出始めているものや、写真のように赤い実がなりかけているものなど、いろいろなものがあります。

 

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竹林

春にタケノコ採りができる竹林は学校内に何ヶ所かあります。

家に持ち帰ろうと掘りにいく生徒もいますが、意外にも掘り方にはコツがあり難しいのです。

そのようなことを学ぶことも人生には必要なのかもしれませんね。

 

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ヒノキ (上) と サワラ (下)

ヒノキは宮殿建設にも使われる高級材です。

また、非常に燃えやすいため「火の木」と呼ばれて名前が付いたとの説も。

でも、ヒノキに似た木はたくさんあります。その見分け方は葉の裏側を見ます。

白い気孔帯と呼ばれる部分の形の違いを見てください。

ヒノキはYになっています。

もうひとつの写真はXになっているので、サワラという種類です。

 

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冬の雑木林

落葉して明るい雑木林も良いものです。

もう少しすると新緑になり、夏は葉がうっそうと生い茂り、秋は紅葉を楽しませてくれる。

雑木林は楽しさいっぱいです。

 

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下から見上げると

葉がなくなっている木を下から見上げると、今までとは少し違ったイメージに見えます。

当たり前の光景が、見かたを変えることで知らなかったことを発見する。

そんな経験も良いものです。

 

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サルトリイバラ

クリスマスごろには赤い実をつけて、花屋さんでも売られている別名サンキライ。

今はもう色も抜けてしまって、注目する人も多くはありません。

でも、植物にとっては子孫を残していく大切な時期なのです。

2017年1月26日 (木)

高校3年生 ルミノール反応

昨年末のことになりますが、高校3年生の化学の授業でルミノール反応の観察実験を行いました。

ルミノール反応は、刑事ドラマ等で鑑識が血痕の有無を調べる科学捜査をしている場面で使われています。

血液中に含まれる鉄イオンに反応して発光するので、犯人は血痕をきれいに拭き取ったつもりでも、残された微量の鉄イオンに反応します。

実験では血液を使うことはできないので、鉄イオンを含む試薬を使って実験を行いました。

ルミノール溶液に血液に見立てた試薬を加え、発光する様子をご覧ください。

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2017年1月21日 (土)

共立二中高の自然がいっぱい2 (98)

2017年1月21日

昨日から大寒です。

大寒は二十四節気で冬の最後となる期間(または日)です。

この期間を過ぎれば立春となり春がやってきます。

春になれば、このブログからも華やかな写真をお送りできると思います。

もうしばらくお待ちください。

 

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けもの道

落葉し、草も枯れ始めて、今まで見えなかったものが見えてくるということがたくさんあります。

これもその中のひとつです。

少しわかりにくいですが、ラディファームの周りの草原では、下までずっと続くけものが通った道ができていました。

 

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ハイゴケ

寒い冬でも緑を絶やさずにいるものの中にコケがあります。

このコケは最近流行っている「こけ玉」を作るのに適していて、文化祭では野外研究部の人気企画になっています。

 

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モグラ塚

これも冬によく観察される光景です。

寒い時期はえさが少ないためか、新たにトンネルを掘ることが多いようです。

そのため、このような塚がたくさん見られます。

地面の下にはどのような世界が広がっているのでしょうか。

 

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ヒイラギ

ヒイラギといえばクリスマス、それとも節分のどちらを連想しますか。

節分には枝にイワシの頭を刺して鬼が家に近づかないようにしますが、今それをやる家庭も少なくなりました。

学校のヒイラギはトリが種子を運んできたのか、いつの間にか生えてきたものです。

意外と知られていないのですが、葉のトゲトゲは木が大きくなるにつれて、なくなっていきます。

2017年1月11日 (水)

共立二中高の自然がいっぱい2 (97)

2017年1月11日

新しい年を迎え、お正月に届いた年賀状には「新春」と書かれていました。

でも、北風が冷たく感じられ、春にはまだまだといった感じでしょうか。

ところが、始業式が終わり、学校内を散歩していたら、春を感じる生き物たちに出会いました。

やっぱり春は来ていたんですね。

 

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ウメ

いつもは1月の下旬から2月上旬に花が咲きますが、今年はもう咲き始めていました。

今までで一番早く咲いたのではないでしょうか。

 

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ボケ

早い種類では11月頃から咲いていますが、学校内のものは普通2月頃に咲き始めます。

今年はもう咲き出してしまいそうな勢いです。

 

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菜の花

菜の花はアブラナ科アブラナ属の花のことで一種類ではありません。

「野菜の花」という意味から菜の花と呼ばれるようになったとも言われています。

 

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クチナシの実

食品の着色剤としても利用される実ですが、実は熟しても割れないことから「口が無い」と言われるようになったようです。

2017年1月 1日 (日)

新年のご挨拶

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明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

さて、このブログも2009年の4月からスタートし、まもなく8年を迎えようとしています。

今後も共立第二中学校高等学校の自然やたくさんの授業、実験の様子を紹介していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

2016年12月19日 (月)

共立二中高の自然がいっぱい2 (96)

2016年12月19日

明日は終業式です。

生徒たちは明日で2学期も終わり、明後日から冬休みとなります。

冬休みにはイベントがたくさんあります。

クリスマスにお正月、家の大掃除におせち作りなどなど。

家の人にとっては忙しく大変な日々ですが、生徒たちにとってはサンタさんからのプレゼントやお年玉ももらえる楽しみな期間です。

でもあまり楽しみすぎて、新学期に宿題を忘れたなんてことにならないようにして欲しいですね。

 

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タカサゴユリ

枯れた花の中には、たくさんの種子が入っています。

この種子が春に発芽すると、その年には花をつけるという、とても成長が早いユリの仲間です。

 

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ウバユリの種子

花は夏に咲きますが、この時期はたくさんの種子を撒き散らします。

ユリのなかまは単子葉類なので、葉が平行脈になるはずなのですが、ウバユリは双子葉類のように網状なのです。

 

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ギシギシ

変な名前の植物です。

名前の言われはいろいろあるようですが、茎と茎をすり合わせるとギシギシなるなど、音に関する言われが多いようです。

緑の少ないこれからの季節に地面を緑に染めてくれます。

 

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壁面に生えるコケ

両側にある壁面を注意深く見てみると、道を挟んで左右でコケの生え方が大きく異なっています。

コケが生活するには湿気が必要ですので、道を挟んで左側は、太陽の光が当たらないのでコケだらけになったのでしょうね。

 

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ヘクソカズラの実

「早乙女花」と言われるように、夏の間はかわいらしい花をつけていますが、手にとって見るとその匂いに驚かされます。

このにおいは枯れても続きます。

写真ではにおいを紹介できないのが残念です。

 

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マンリョウ

お正月にはマンリョウやセンリョウといった赤い実がなるものを飾ります。

日本では縁起の良い植物ですが、アメリカでは外来生物として駆除されているようです。

2016年12月17日 (土)

高校3年生 最後の授業は・・・

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①静脈注射用脂肪乳化剤が均一な分散液で、二層に分かれていない理由は何か?

②生のパイナップルを入れてゼリーをつくろうとしても固まらない理由は何か?

上記の2題は、化学演習選択の生徒たちが最後の授業で取り組んだ課題です。

写真は①についての説明になりますが、イラスト(キャラクター)を用いて分かりやすく解説してくれたので紹介します。

2016年12月13日 (火)

高校3年生 綿菓子製造機をつくってみました。

化学演習選択の生徒たちに、カルメ焼きをつくりたいと言われました。

しかし、以前授業でカルメ焼きをやったので違うものがいいなと言ったところ、綿菓子の話題になり、一から綿菓子をつくることになりました。

はじめに断っておきますが、これも大事な化学の学習です。

 

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試行錯誤を繰り返し、何とか形にすることができました。

 

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食べ物になると、誰もが真剣になります(笑)

 

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甘い香りに誘われて、隣で解剖実験をしている生徒たちがやってきました。

 

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小さな装置ですが、こんなにたくさんの綿菓子がつくれました。

 

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最後にみんなで記念撮影です。

お疲れ様でした!