« 2014年8月 | メイン | 2014年10月 »

2014年9月

2014年9月25日 (木)

中学3年生 力と運動

(1学期の実験の様子です。)

Pic_0037_2

斜面に台車を置くと、斜面に沿って下向きに運動し始めます。

このような運動は、斜面に沿った下向きの力(重力がもと)が台車にはたらくために起こります。

また、台車が速さはしだいに大きくなっていきます。

では、斜面の角度を変えると、運動のようすにどのような変化が見られるでしょうか。

Pic_0032

生徒たちは台車に記録用の紙テープを付け、記録タイマーを使って運動のようすを観察しました。

Pic_0033

斜面の角度を変えて得られた記録テープを、一定の間隔で切り取ります。

そのテープを実験プリントに貼っていきます。

Pic_0035

最後は、先生と一緒に実験の考察です。

Pic_0038 
物体が運動する向きと同じ向きの力が物体に働き続けると、速さはしだいに増していきます。

また、はたらく力が大きいほど、その増し方も大きくなります。

実験結果より、斜面の角度が大きいほど物体にはたらく力が大きくなることが分かります。

自転車などでゆるやかな斜面を下るときと急な斜面を下るときでは、速さの増し方に違いが見られますよね。

ここで、少し難しい話をします。

斜面に置いた物体にはたらく力は、下図の「力の合成」で理解することができます。

Photo

重力と垂直抗力の矢印を2辺とする平行四辺形を作図したとき、その対角線が2つの力の合力といいます。

この合力が斜面に沿ってはたらく力で、斜面の角度が大きいほど合力が大きいことが分かります。

いかがでしょうか。

生徒の皆さんが苦手と感じる分野の1つです。

しっかりと復習しましょう。

2014年9月22日 (月)

高校3年生 生分解性プラスチックの合成①

2学期はじめに、高校3年生の化学演習選択者は生分解性プラスチックの合成を行いました。

プラスチックとは、合成高分子化合物を主成分として、さまざまな添加物を加えたできたものをいいます。

軽い、腐食しにくい、成形・加工が簡単などのメリットがあり、日常でもたくさんの製品が見られます。

が、たくさんありすぎて、処分に問題があります。

そこで、焼却などをせず、土中で微生物によって分解できるプラスチックがあると良いですよね。

そのようなものを「生分解性プラスチック」といいます。

 

今回の実験では、牛乳を原料としたプラスチックを合成しました。

 

Pic_0060
まず、温めた牛乳に食酢を入れ、生じた固形物をふきんに集めます。

 

Pic_0062
何度か水で洗いながら、ふきんでこしてしぼります。

これはカッテージチーズといわれているものです。

 

Pic_0064
適当な大きさに分け、形をつくります。

 

Pic_0065
硬くなるまで、レンジで何度か加熱します。

水分がなくなったのを確認し、完成です。

見た目はプラスチックに見えませんが・・・。

 

 Pic_0074
さて、今度は屋外に行きました。

 

Pic_0073_2

穴を掘り、土の中に埋めてみました。

 

Pic_0078
埋めた場所を忘れないように、目印を付けておきました。

何日か経ったら確認したいと思います。

乞うご期待。

2014年9月20日 (土)

共立二中高の自然がいっぱい2 (55)

2014年9月20日

「秋」という季節はなぜかさびしさを感じてしまいます。

うるさいほど鳴いていたアブラゼミや嫌なほどたくさんいた虫たちも、ほとんどその姿を見ることがなくなりました。

でも、学校では夜になるとアオマツムシの声が響き渡り、秋の花たちが咲き誇っています。

秋には秋の良さがあり、またそれを肌で感じることが大切なんですね。

皆さんも身の回りにある小さな秋を見つけてみてはいかがですか。

 

Photo_6 
エノコログサ

「エノコ」とは子犬のことで、その「尾のような草」という意味からこのような名前で呼ばれるようになったといわれています。

「ネコジャラシ」として親しまれている秋を象徴する植物のひとつですね。

 

Photo_7 
カヤツリグサ

茎を縦に割ると蚊帳をつったような四角形になるので、このように呼ばれるようになったようです。

昔、子供たちが行った遊びからついた名前です。

 

Photo_8 
ツユクサ

6月から9月ごろまで咲いている花期の長い花です。

名前は「梅雨」ではなく、午前中でしぼんでしまうので、咲いている時間が短い「朝露」のようだという意味のようです。

2014年9月16日 (火)

中学1年生 植物の葉の観察

(1学期の実験の様子です。)

Pic_0029 
中学1年生の1学期では、植物の葉について学習します。

葉の裏側には気孔があって気体の出し入れを行うことは教科書に出ていますが、それが本当なのか確かめました。

 

Pic_0027 
まず、葉の裏側には気孔がたくさんあることを観察するためには、どのようなことを行えばいいのかを考えました。

ためしに実験してみて失敗した生徒もいました。

 

Pic_0028

最終的には葉の裏側に透明マニキュアを塗って型をとり、それをセロハンテープではがして顕微鏡で観察しました。

葉の表側にはほとんど気孔らしきものがなかったのに、裏側には、いっぱい気孔がありました。

生徒の中には「気持ち悪い」との声も。

 

Pic_0026
最後にレポートを書いてまとめました。

2014年9月12日 (金)

中学2年生 酸化銅の還元

 (1学期に行われた実験の様子です。)

 

Pic_0039

物質が酸素と化合することを「酸化」といいます。

また、酸化によって生成した物質を「酸化物」といいます。

今回の実験では、酸化銅と炭素の混合物を加熱し、酸化銅を元の銅に戻す実験を行いました。

Pic_0022 

上の写真は加熱後の様子です。

酸化銅は黒色(炭素の粉末も黒色)ですが、加熱すると赤っぽい物質に変化します。

以上から、酸化銅から元の銅に変化したこと確認できました。

また、発生した気体を石灰水中に通し白濁したことから、二酸化炭素も生成したことが分かります。

Pic_00211_2 

この変化を化学反応式で表してみます。

2 CuO + C → 2 Cu + CO2

 

このように、「酸化物」から酸素をとる化学変化を「還元」といいます。

この反応は、古くから鉄の精錬に利用されていました。

アニメ映画「もののけ姫」にも、女性たちがタタラふんでいる場面がありましたね。

 ただ、実際は精錬の現場は神聖な場所とされており、女性が入ることはできなかったようです。

2014年9月 4日 (木)

共立二中高の自然がいっぱい2 (54)

2014年9月4日

夏休み後半から急に秋の風が吹き出しました。

いつもは暑い中で迎える新学期も、今年は気持ちのよい空気の中で迎えることができました。

夏の間はもう暑さなんて・・・と思っていましたが、秋になるとあの暑さがちょっと恋しくなってしまいますね。

いつの間にか、学校の自然も秋に変化しています。

 

Photo

タカサゴユリ

8月からこのユリが咲いています。

学校ではヤマユリがたくさん咲きますが、最近、外国から入ってきたこのユリも咲くようになってきました。

このユリは自家受粉するために繁殖力がよいそうです。

 

Photo_2

コスモス

本来、日本にはなかった花なのですが、明治初期に持ち込まれてから秋の象徴として親しまれてきました。

日本人の心によく合った花だったんでしょうね。

この花が咲きそろっている姿が、cosmosという星がたくさんある宇宙のことをあらわした言葉と一致したようです。

 

Photo_3

オオブタクサ

黄色の花をつけるセイタカアワダチソウと間違える人が多いようですが、この花がオオブタクサという花粉症の原因となる植物です。

この花の種子は土の中で約20年生きることができるともいわれています。

 

Photo_4

オミナエシ

秋の七草のひとつで、万葉集などの和歌でもおなじみの花です。

自然界ではほとんど見られなくなりましたね。

中庭では、秋の七草を生徒に知ってもらうために植えられています。